今朝、目の前で自転車に乗った人がスッこけた。
●大きなダンボール箱を後ろに縛り付けてたのが重過ぎたようで、バランスを崩してスッテンコロリン。ダンボールの中も全部ブチマケてしまった。「あ、大変、荷物拾ってあげないと…」と近寄ったら、なんとその積み荷は大量のスケベ本。フードを被ってカオも見えないスケベ本の持ち主は、このかなり恥ずかしいコレクションをあわててかき集めてる。……これは敢えて見て見ぬフリをするのが武士の情けか…と、そのままスルーしてしまいました。しかし、この人、朝っぱらから、スケベ本担いで何してたんだろう?



殺伐としたマンガが好き。スパスパ人が死ぬようなヤツ。
●ただの悪趣味ととってもイイです。ただ、マンガって今となっては疑似リアルからイチバン遠いメディア。実写映画やCGを駆使した疑似リアル表現よりも、人力の匂いが商品になっても残るマンガは、個人的な破滅妄想を表現していても、ソレが作家の妄想の外にこぼれ出る事がない上で安全。一方その個人的な思考実験としての純粋な残酷さが、読むモノのココロにリアルに響くから価値がある。


シグルイ 11 (11) (チャンピオンREDコミックス)シグルイ 11 (11) (チャンピオンREDコミックス)
(2008/08/20)
南條 範夫

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山口貴由「シグルイ」11巻
この作家さんは、完全に「血」に魅入られた男です。本人はこれを「武士道」と言うのかもしれませんが。「武士とは死ぬ事と見つけたり」。「死狂い」まくって早11巻です。9~10巻で展開した、主人公・藤木源之助と宿敵・伊良子清玄の仇討ち決闘が、関係者多数の生首や臓物がベトベト飛び交いつつも、引き分けに終わった所で終了。11巻では、ガマガエルのような容姿を持つ異形の剣士・屈木頑之助と、彼の身体障害を逆手にとった脅威の殺人技がメインに語られます。敵の両足を一気に切断し、あげく顔面を削ぎ落とす恐るべき剣法を執念で編み出した、彼の歪んだ欲望はどこに到達するのか?

覚悟のススメ 5 (5) (チャンピオンREDコミックス)覚悟のススメ 5 (5) (チャンピオンREDコミックス)
(2007/07/20)
山口 貴由

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●この「シグルイ」のヒットで、山口貴由さんの過去ワークスが再評価され、再発も盛んです。まあ、ボクは基本的に全部初版で持ってますけど。とりわけ山口流「血」の美学が、どこまでマジなのか分からない右翼思想と入り混じって結晶した名作「覚悟のススメ」は、愛蔵版チックに装丁されて再リリース。未読の方、絶対読んで下さい。「死狂い」度はコッチの方が高いかも知れません。
●臓物ぶちまけグログロ系の「覚悟のススメ」を、無謀にもアニメにした人たちがいます。たしか WOWOW で放送したのかな。つーか地上波じゃ深夜でも無理だと思う。この前、そのVHSの一巻を300円で入手して夜中に一人で見ました。鮮血飛び散りまくり、化け物に踊り食いされた人間が、その内臓の中から、体液に溶かされながら這い出てきます。こんなのコドモに見せられないよ!


GANTZ 24 (24) (ヤングジャンプコミックス)GANTZ 24 (24) (ヤングジャンプコミックス)
(2008/10/17)
奥 浩哉

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奥浩哉「GANTZ」24巻
●この作家さんは「物語りたい人」であるよりも「描きまくりたい人」なのでしょうか。誰も見たことない、見ちゃいけないような限界状態を、もっともっとと求道者のように追い求めている。そんでホントに誰も想像の及ばないゲログロ表現満載のSF戦闘シーンを延々と描き続けてます。
●地球を舞台にヒッソリと行われている宇宙人同士の代理戦争に巻き込まれた主人公たちが、ワケも分からず殺人ゲームに挑まされるこの作品。ゲームのルール(コレやると死ぬ、アレやると死ぬ的なオキテ)はうすうす分かっても、誰が何の意図で主人公たちを戦いに送り込んでいるのか、そんで主人公たちが対峙する敵は一体何なのか、24巻まできてもサッパリ謎は明かされません。ただひたすら、とびっきり残忍なやり方で、敵味方が殺し合い、臓物を撒き散らし、四肢を断ち切られてまくってます。ゲロゲロです。
●そんで、なんだか最初のルールが徐々に破れてきて、一般人まで巻き込んでの殺戮が始まった最近の「ガンツ」大阪・道頓堀を舞台に妖怪軍団(型宇宙人?)との死闘が始まってもう単行本4冊目。最強のボスキャラ・ぬらりひょんが、もうこれ以上勘弁してって位に最強で立ちくらみがします。どんだけ強力な攻撃を浴びせても、読者の想像を常に超えてグチョグチョと変態を繰り返し、100倍返しで逆襲してきます。もし現場にいたらとっくに正気が壊れてます。もう理屈なんて考えなくていいから、果てしなく戦い続けてくれって感じです。


バイオメガ 1 (1) (ヤングマガジンコミックス)バイオメガ 1 (1) (ヤングマガジンコミックス)
(2004/11/05)
弐瓶 勉

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弐瓶勉「バイオメガ」1~5巻
●これも、全然説明の足らない無愛想なSFアクションです。つーか筆者は説明してるつもりでも一読では全然ついて行けない。そんでアホみたいにスケールがでかくなります。「メガ」どころか「ギガ」、いや「テラ」級です。暗黒からか細い灯りへの深いグラデーションに彩られたハードボイルドなペンタッチが、人間をゾンビ化するウイルスに汚染された全地球をドス黒く染めてます。
●その地獄絵図の中で活躍するは、超人的な戦闘能力を持つ合成人間と人工知能搭載の漆黒の大型バイク。彼らが地球を危機に陥れた巨大組織に挑戦、猛烈なハイスピードで冷酷無比な殺し合いを展開。敵も全員半分ゾンビ半分サイボーグのようなグログロ人間で、合成人間が発砲する超正確な射撃の前に、バッコンバッコン脳髄を弾け散らせます。ああ、なぜスキ好んでこんなマンガばっかりボクは読んでいるのでしょう…。
●4巻以降においては、なんだか分からんけど、宇宙空間に放り出された巨大構造物の中で未知の「ネオ人間」ともいうべき人々と、主人公ら合成人間が接触。ここにも渦巻く敵組織の搾取と陰謀に、どんどん突撃しまくるのであります。


ベルセルク 33 (33) (ジェッツコミックス)ベルセルク 33 (33) (ジェッツコミックス)
(2008/10/24)
三浦 建太郎

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三浦建太郎「ベルセルク」33巻
●なんかエラい待たされた感のあった単行本です。この作家さんも前述の奥浩哉とある意味同じで、「物語りたい人」であるよりも、「描きまくりたい人」でありたいのでしょうか。描き込みのテンションが高過ぎて、いやドンドンハードルが上昇してしまっていて、もう限界パンパン状態になってました。主人公ガッツと仲間たちが、軍事港湾都市に侵入してクシャーン帝国の大軍&大ボスと大暴れ(&ほぼ皆殺し)をするのに、単行本4巻以上も費やしてしまっていた最近の「ベルセルク」。何千人と押し寄せる妖魔の軍団を細かく描き込み、巨大なクリーチャーをドコドコ登場させ、次から次へとボスキャラが出て来る。テンションだけは高いけど、明らかにバランスを逸脱しててこの後どうなるの?的な不安でイッパイでした。
●さて、新展開の33巻。ガッツ一行はやっと当初の目的通り、船に乗ってエルフの住む島へ向かう、しばしの平和な旅へ。つーか、船一隻入手して海に出るだけのために、大都会一個が焼き尽くされるほど激しく戦わなあかん事態ってのが既に異常じゃねーの。
●一方、オハナシの中心は、ガッツの宿敵グリフィス率いる「鷹の団」になります。かつてはガッツも加わっていた理想を追い求める騎士団 「鷹の団」。今やその正体は「使徒」と呼ばれる魔獣の群れに成り果てたのですが、東方から大軍で侵攻してきたクシャーン帝国軍に怯える人民の前にはまさに救世主。自分の魔力を制御出来なくなったクシャーン大帝は、なぜか大巨人に変身&ご乱心(先日の紅白歌合戦の小林明子の巨大バカ衣装とクシャーン大巨人モードが一瞬ダブって見えました)。この世ならぬ者たちの壮絶な死闘が始まります。多分、この戦いも単行本3冊くらいは軽く稼ぐでしょう。そんでウンザリするほど血が流れるでしょう。


CLAYMORE 15 (15) (ジャンプコミックス)CLAYMORE 15 (15) (ジャンプコミックス)
(2008/12/04)
八木 教広

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八木教広「クレイモア」15巻
「ベルセルク」の不在感の中で、急伸長してきたファンタジーアクションの最右翼的作品。ワリとシッカリ作り込まれた設定と、女性剣士たちを主人公に据えた感覚が、鮮烈でクール。そして残酷。
妖魔と人為的に合体された、人であって人でない女性戦士集団「クレイモア」。妖魔狩りのエキスパートとして治安を守る彼女たちの使命は、今や自らの妖力を暴走させて「覚醒者」と呼ばれるモンスターに変貌した仲間たちを殺すコトへ移行。その上、さらに強大なチカラを身につけた「深淵の者」たちのパワーバランスが崩れて世界はヤバい事になってます。クレイモアを操る「組織」を脱走した主人公・クレアたちは、更なる秘密へと刻々と近づいている模様…。半妖半人の人造強化人間クレイモア開発の核心には、思った異常に深い陰謀が隠されてるかも。
●マッチョなパワーで全てをぶった切る「ベルセルク」の主人公・ガッツに対して、女性剣士クレイモアたちの戦いは、無駄を削ぎ落とした洗練とスピード感がキモ、そして切れ味がキレイ。一部のファンにはツンデレキャラとして萌えの対象になるのかも知れないけど、戦闘用人造人間の彼女たちは、ツンツンはしても絶対デレデレはしないと思う…。ただし、彼女たちにのしかかる運命が、どの作品よりも残酷。時に仲間を斬り、陰謀に裏切られ、部品のようにすげ替えられる。脱走を果たしたクレアたちは自分たちの未来を切り拓けるのか?


フリージア 10 (IKKI COMIX)フリージア 10 (IKKI COMIX)
(2008/06/30)
松本 次郎

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松本次郎「フリージア」10巻
犯罪被害者が加害者に対して「敵討ち」が法律で認められてる時代。その「敵討ち」を代理執行する殺人のプロの物語。主人公・の同僚にして、その主人公に敵愾心を剥き出しにする男・溝口は、9巻にて狂気に飲み込まれ、との心理戦の果てに、今巻にて陰惨な最期を遂げる…。
●一般人を巻き込んだ溝口の不祥事をキッカケに、「敵討ち執行法」体制が批判にさらされる中、物語は野党の新進若手政治家にクローズアップ。周囲のイメージ戦略によってねつ造された偽物のカリスマ・田中慶太はココロの闇を抱えつつも、堕落と退廃と混乱にまみれた社会の中で世間の注目を集める。
●一方、「敵討ち」コーディネイターにして、謎多き女性・ヒグチは、この田中「敵討ち」執行のターゲットにすべく暗躍を始める。新しい戦いと流血へと、空気がサザ波立つ感じ。次巻、執行開始か?


ダズハント (ヤングガンガンコミックス)ダズハント (ヤングガンガンコミックス)
(2005/05/25)
筒井 哲也

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筒井哲也「ダズハント」
●作家さんについては何も知らない。作家個人がネットに発表した作品をスクエニが出版。マンガ界にもそういう回路でチャンスをゲットする人がいるんだな。「オタリーマン」程度ばっかじゃ困る。この人みたいに正統派も評価されないと。
●物語は「ダズハント」という名のゲームを巡るクライムサスペンス携帯電話とGPSを駆使して、秘密に行われる暴力のゲーム。ネットによって吸い寄せられたゲーム参加者は、それぞれの位置を知るGPSを見ながら、それぞれの持つ携帯電話を奪い合う。力づくで、様々な武器や卑劣な手を使って。戦場は微弱な携帯電話の圏内。携帯ゲットの上で所有権の移行をホストに連絡。携帯一個で現金10万。10人倒せば100万円。流血も殺人も厭わない。都会の中に開放された獣性。これが「ダズハント」
●主人公は、うだつの上がらないサラリーマン。上司にいつも怒鳴られ、成績も上がらない。その鬱屈とした感情が、ネットでふと知ったこの暴力ゲームへと彼を掻き立てる。主人公の中で甦る過去の危うい感覚。そして、最期に、このゲームの全貌が明らかになる。
「フリージア」「ダズハント」に通じ合うポイントは、今の日本社会の司法制度が、国民の一般常識と乖離し、犯罪被害者の感情を汲み取ってないという鬱憤から立ち上がった表現ということだ。「デスノート」もその延長にある発想から出発してる。「法律じゃ埒があかねえから、手っ取り早くオレが殺す」的な気分が、こんなマンガの裏側にある。
●そんなこんなで、結果として今の日本は随分と死刑制度推進に積極的な社会になったもんだ鳩山前法相は、最近じゃ一番死刑執行にたくさんハンコをついた男じゃないの?)。が、今年から始まる「裁判員制度」が、国民の感情を正確に司法に反映する機能を果たすかは、甚だ微妙な気がしてならない。世界金融危機以降、アメリカの社会制度のマネッコを必死にしてる日本の姿が一層無様に見えてきた。


ホーリーランド 18 (18) (ジェッツコミックス)ホーリーランド 18 (18) (ジェッツコミックス)
(2008/07/29)
森 恒二

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森桓二「ホーリーランド」18巻(完結)
●我が平和な文化系ヴィレッジ、シモキタザワを不良の巣窟として描き、路上のケンカ「ストリートファイト」と、それを通じて友情や信頼を通い合わせる少年たちの物語。これもとうとう18巻にて完結。イジメラレっ子でヒキコモリだった主人公が天才的な格闘センスに目覚め、「ヤンキー狩り」と周囲から畏怖されるファイターに成長、その中で様々な仲間に出会い、人間的にも成長して行く。暴力のマンガだけどコレは人が死なない。人を殺さない。
●主人公が最後に立ち向かうのは、シモキタザワのクラブ界隈にドラッグを持ち込み荒稼ぎをしていく「キング」一派。凶悪な用心棒を打ち破り、敵味方に分かれていた親友との戦いと友情の回復を経て、とうとう一派の首領キング本人と対峙する。キングが駆使する中国拳法は主人公にとっては未知の格闘技。素手でビール瓶を正確に切断する脅威の実力。しかし、街のキッズの信頼を全身に背負って最後の勝負に挑む。
「ベルセルク」の筆者・三浦建太郎とは高校時代からの友人であるこの作家さん、なんと三浦さんチに住み込んでマンガを二人で描き込んでたというからスゴい。作品の随所で格闘技のウンチクを自分の体験を交えてナレーションとして解説するのが、読者の中で話題になってた。名付けて「森節」とも言われた独特の言い回しは、その格闘理論の正誤真偽、そして「エラそうなコトいうけど実際オマエどれだけ強いのよ」的な議論をネット上で巻き起こしていた。そもそも実況席での解説者のようにナレーション風の解説を作者が挿入するって時点でマンガとしては荒技だわな。
●そんな周囲に説明するように、最終巻のあとがきでは、「身長は183cm、体重は95kg、ボクシングとグローヴ空手をやっていたことがあるので、格闘技に関しては普通の素人以上にはそこそこわかっているつもりだ」的なコトを書いている。ヤサグレテた高校~大学時代は、マジでストリートファイトしてたりもしてて…。これはネットでのインタビューで知った。彼の時代のシモキタザワはマジで荒れてたらしいし、マンガ家のキャリアに行き詰まってた頃も繁華街で荒れまくってた時期があるっぽい。
「ホーリーランド」は路上の青春群像として完結し、ホントの聖地になりました。作家・森桓二さん自身が鬱々と感じていた青春時代のルサンチマンは、主人公たちの成長と共に昇華されたでしょう。次回作に期待です。


WORST 21 (21) (少年チャンピオン・コミックス)WORST 21 (21) (少年チャンピオン・コミックス)
(2008/10/08)
高橋 ヒロシ

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高橋ヒロシ「WORST」21巻
現行不良マンガシーンで最高のカリスマを放っている作家・高橋ヒロシが描く、壮大なる「鈴蘭高校」叙事詩。前シリーズ「クローズ」のさらに前の時代が、小栗旬&三池崇史による映画化でノリに乗ってます。DVD「クローズZERO」も見ました。ただ単純に本気で殴り合うだけの映画、だけどそのコブシに青春の意地が乗っかってます。次作「クローズZERO II」(ゼロでツーって矛盾してない…?)も今年準備されてる。リンダマンといった重要キャラが登場するなど「クローズ」本編との連続性も微妙にあるけど把握しきれない…。「II」はもっと微妙に本編と絡んで来るという。

クローズZERO スタンダード・エディション [DVD]クローズZERO スタンダード・エディション [DVD]
(2008/04/18)
小栗旬山田孝之

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●ただ納得出来ないのが、黒木メイサの登場。つーか、彼女が悪い訳じゃない。カラスのガッコウ「鈴蘭高校」シリーズには「クローズ/外伝/WORST」全てを通して、オンナノコは全く描かれない。ボクがカウントした限り、キチンとカオを描かれたオンナノコは1カットしかないはず(しかも写真の中の少女という設定)。ココは女人禁制、野郎だけの聖地なのだ。
●一方で、作者が尊敬するロックバンド THE STREET BEATS のライブシーンがふんだんに収録されてて感激。動いてる映像初めて観た。高橋氏のマンガは背景に無数の落書きが書かれてる。最近はウチワっぽいトモダチの名前で占められてるけど、「クローズ」時代は敬愛するロックバンドの名前(他には横道坊主とか)が目一杯描かれてたモンだ。その一番の代表格が THE STREET BEATS 。80年代末のバンドブームを潜り抜けて今だ地道に活動するビートパンクのベテラン。サントラ聴きたいな。
●そんでハナシを戻すけど、映画「クローズZERO」から7年後の時代が21巻の「WORST」。ここでも最高の山場。鈴蘭高校一年の番格を決める「壱年戦争」で、主人公・月島花に破れた天地寿。別の高校に転校し傭兵を雇い逆襲を企んできたが、その因縁に決着の時が訪れた。鉄壁のチームワークを誇る「花組」武装戦線/鳳仙学園などの連携で天地の極悪戦略はことごとく頓挫。そして、天地の頂上タイマンの舞台が整う…。とうとう火蓋を切った、お互いの生い立ち、そして生き様をぶつけ合う壮絶な殴り合い。そしてそれを乗り越えたトコロにあるものは…。
「ホーリーランド」はケンカを扱いながらも格闘技マンガだった。「路上」という空間における特殊な戦闘を、綿密にシミュレートする思考実験。しかし、「WORST」のケンカに技術はない。ケンカはここではコミュニケーション言語だ。パンチとキックでしか伝わらないメッセージがあるという希望がある。もう一歩踏み込めば、全員バカだから、パンチとキックでしか会話が成立しないという清々しい開き直りがある。



●今日の音楽。

Surrender to LoveSurrender to Love
(2003/03/25)
Kindred the Family Soul

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KINDRED THE FAMILY SOUL「SURRENDER TO LOVE」2003年
●男女2人組のR&Bユニット。フィラデルフィア産のメロメロネオソウル路線でござんす。「THE FAMILY SOUL」と名乗るように夫婦コンビなんだって。ニュークラシックソウル~オーガニックソウルといったこのテの文脈の中で、実は男女デュエットってレアだよね。デビューのキッカケは何かの映画祭で彼らパフォーマンスを観た、やはりフィラデルフィア出身のシンガー JILL SCOTT がフックアップしたコト。そんでソニー傘下のレーベル HIDDEN BEACH からリリースした一枚目がコチラ。
ERYKAH BADU のように雰囲気だけでモクモクオーガニック臭をまき散らすほどの深みとコクはないけど、奥さん側が牽引して行くソウル歌唱がオーソドックスに力強くて頼もしい(時にゴスペル風)。バックトラックもほぼ小細工なしのバンドスタイル、メロウなエレピやオルガンが波立つヴァイブレーションが気持ちイイっす。後半に出て来るヒップホップファンクもグッド!内ジャケの飾り気ない夫婦育児風景スナップもイイ感じ。……マンガはデストロイでも、音楽はピースなモノがいい。


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