自律神経失調症とのお付き合い(その100)~「下血にショック!」編
●さて、仕事に復帰してから一ヶ月経過しました……。けど、そんなにうまく行ってません…。
●表面上の範囲では、フツウに振る舞ってます。冷房対策にスカーフを纏うのも、違和感なく職場に馴染んできました…周囲はフツウのオシャレアイテムと解釈してくれてます…(スカーフについてはコチラ)。でもでも本当はかなり低空飛行…ギリギリです。
●多分、無意識のうちに、会社ではハイテンションまでに上げてしまっているのでしょう。その一方で家に帰るとテンション暴落。ワイフが話しかけても会話が成立しないほど憔悴します。オマケに頭痛で吐き気までしてくる。首や肩などへんな部分の筋肉が不自然に緊張してるのがわかる。食欲もないし、ハシが持てなくなったり。夜中に何度も目を覚ますし、朝起きるのがツライ。温度を正確に感じ取れないのか、ナンの服を着てイイか悩んでしまう…。
ダメじゃん!素人のボクでも分かる!コレはクスリを抜き過ぎ!前回のこのシリーズで書いたけど、2週間前、心療内科のセンセイは、ボクの精神安定剤と睡眠薬の服用をストップしたのです。レギュラーでのむのは感情をバランスよく保つムードスタビライザーというクスリだけ。マジ?減らし過ぎじゃない…?という不安はやはり的中。クスリを抜けたのは最初の二日程度、後は今までのクスリの余りをヤリクって安定剤と睡眠薬を飲み繋ぐ毎日。ホント消耗したわ~。

そんでダメ押しの出来事が今朝発生。下血。ゲンナリ。
●5回ほど起きては寝て起きては寝て過ごした苦しい夜をなんとか突破して、フラフラしながら、朝のトイレに入った。(少々キタナい話になるのをお詫びしておきます)そんでフツウに大きい方をしたつもり…で、ふと便器の中を見たら鮮血で真っ赤!なんじゃこりゃ?!真っ赤だぞ!なんで血が出てるんだ?
●ハイパーゲンナリ…。どこまでボクのカラダはポンコツになっとるんじゃ…?神経の仕組みが大幅に狂ってて、気管支ぜんそくで、胃液が逆流して食堂を痛めてて、胃の粘膜に小さい腫瘍が見つかっちゃって、お酒を一滴も飲まないのに肝臓の数値がダメダメで、目をえぐり出したいほどの頭痛で吐きそうになったりして、ヘンテコな部分の筋肉がバキバキに緊張して痛みが止まらない。ソコにさらに追い打ちをかけて、今朝はコーモンから出たと思しき血液がこの便器の水を真っ赤に染めてる。一体なんなの?もうカンベンしてよ…。
●虚脱しまくりながら、ワイフに声をかける。「あの~本当に申し訳ないハナシで、こんなモン見たくない気持ちは十分わかるんだけど、ちょっとコレについて意見が聞きたいのよね。なんか知らんけど、コーモンから血が出てるんだわ…。ちと見てくんない?」ワイフ「血が出た?……はあ…まーこのくらいはダイジョウブでしょ。セイリの時はもっとスゴいから。」いやいやいや、その比較はボクの場合全然参考にならんから!


奇しくも今日は心療内科の診察の日であった。早速今朝の出来事を相談する。
「それはね、肛門科のハナシですよ!」とセンセイ。「痔なんてのはね、珍しくないんですよ。日本人にはコト多いんですから」うーん、切れてイタい的な感じはなくって、いきなり真っ赤なんですよ。「でも真っ赤なんでしょ?胃から血が出てたら真っ黒になりますからね。赤いというコトはそんなに深くない所から血が出てる証拠」…そんなハナシは確かに聞いたことがあります…「痔はね、子供を生んだ女の人は多かれ少なかれミンナそうなっちゃいますよ。デスクワークの男性も多いですよ。別に珍しくも何とも!」センセイ、これボクを励ましてるつもりだろうか?「♪痔にはボラギノール!ってCMもたくさん出てるじゃないですか。アレはアレで需要があるからこそ、ああいう宣伝が成り立つのです」キッパリ!
●ああ、あのCMか…。♪痔にはボラギノール…。痔って当事者としては非常にカミングアウトしづらいビョウキだけど、あのCMにおいては若い主婦二人(しかもセンセイのいう通り小さい子供を連れた経産婦)がフレンドリーに痔の悩みをトークし合うのよね…。でもやっぱり生々しくデティールの話をしてしまうのは微妙なのか、静止画を数カット重ねることで現実感を弱めているツクリになってる。痔に関する会話が、現代日本における無意識的タブーの境界線に位置することを、明快に浮き彫りにした傑作CMだな……と一瞬全く役に立たない思考にハマった。…今のボクにはどうでもイイ問題だ!

ボラギノール

(ボラギノールのCM。主婦編は2002年の放送で、女子高生編、結婚式編、海外旅行編、熱血野球編など数々のバリエーションがあった。様々なシチュエーションで痔を語る!)

センセイ、痔のコトはまずおいといて、減薬してから全然ダメなんですけど。
●本題はコッチなのである、センセイに相談すべきは!ボラギノールは一反後回し。センセイ「それじゃあ、少し戻しましょうか…このテのコトは、行ったり来たりはよくあることですからね」結局、安定剤メイラックス、睡眠薬ドラールが復活するコトとなった。頭痛対策には漢方の「釣藤散」。以前にもらってたクスリの復活だ。これで少し体調がおちついてくれるだろうか。


会社の診療所で相談。
顔馴染みのナースさんに説明するのも恥ずかしい。フツウの病院ならフツウに振る舞えるだろうさ!しかし、会社診療所のナースさんたちはリハビリの時に毎日顔を合わせてて、もはや同僚的感覚なのだから、そうはいかない……ボクはナースさんたちの出勤退勤時の私服モードも見てるわけですよ。制服に象徴される職業モードとは逆サイドの彼女たちを見てしまうと、もうボクから見たら完全にフツウの同世代女性にしか思えないわけで、それは「制服萌え」ではなく「''逆''制服萌え」的な感情ですらあって(すんません、意味分かんないですね)、とにかく今さら恥ずかしい話するのは気が引けちゃうんですよ。
●あ、あの血が出ちゃいましてですね…。ナースさん「はい?ドコから?」今朝トイレに行った時でして…。「あら、血尿?初めてですか?」回数で言いますと、いわゆる初回です!……でも血尿ではなくてですね~どちらかというと大きい方でして…。つーか、「いわゆる」とか「どちらかというと」ってナニ?自分で自分をツッコミたくなる説明だよ。…ボクってとってもチキンなオトコだわ…。
●診察を終え、結局、軟膏を4日分出してもらうことに。朗らかに軟膏の使い方を説明してくれるナースさん…。ボクは、今このブログを打ちながら、手元にある軟膏をどうしたらイイか、めちゃ迷ってます。

●ほら、やっぱり万事快調なコトにはならなかった…。やっぱそんな簡単にビョウキは治らないよ。

●以前の「自律神経失調症とのお付合い」シリーズは下記の記事にまとめております。ご参考に。
 http://unimogroove.blog4.fc2.com/blog-entry-557.html



●カラダが弱っているので、音楽も柔らかいモノを選んでしまう。

イタリアン・グラフィティ(紙ジャケット仕様)イタリアン・グラフィティ(紙ジャケット仕様)
(2006/08/23)
ニック・デカロ

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NICK DECALO「ITALIAN GRAFFITI」1974年
●ロックの歴史の教科書のような本を読むと、コイツが登場して来る。アダルト・オリエンテッド・ロック、略して A.O.R. の一番最初のレコードだ、と説明されている。「アダルト・オリエンテッド」が何だ?と言えば、「大人向けの」という意味。大人向けロック。乱痴気騒ぎに明け暮れた60年代ロック革命(ビートルズ、ストーンズ、ジミヘン、ウッドストック、花のサンフランシスコなどなど)をくぐり抜けて、当時の若者がマリファナとかベルボトムジーンズを卒業して普通の大人になった頃、そんな大人にふさわしい音楽を欲しがるようになった。リスナーが成熟すればロックも成熟するのだ。そこで登場したのが A.O.R. でございまして、その先駆者がこのヒゲ&蝶ネクタイのオッサンでなのである。

ボクは、A.O.R. というジャンルにイイ印象をもってない。
●このジャンルが定着し全盛期を迎えるのは1980年頃。つまり田中康夫「なんとなくクリスタル」の時代である。今では小太りの政治家になった田中康夫氏がまだ一橋大学の学生だった時に発表した小説で、モデル兼女子大生の主人公が A.O.R. を聞きながらDCブランドの店や流行りのレストランを歩く内容だった。バブル以後の世代に属するボクには、非常にイケスカナイタイプのお話。時代に与えたインパクトの大きさに対しては敬意を感じても、内容の全てを良しと出来ない感情が残る。ここで強調したいのは、80年代的ブランドで記号武装するドレスアップの時代感覚と、ロスジェネ的開き直りとでも言えばイイのか?90年代的ドレスダウンの時代感覚との間には、大きな活断層が存在しているというコト。でもって、A.O.R. もそのイケスカナイ80年代アイテムとして、ボクの中では実にイメージが悪かった。

なんとなく、クリスタル (1983年) (河出文庫)なんとなく、クリスタル (1983年) (河出文庫)
(1983/04)
田中 康夫

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ただし、A.O.R. の元祖であるこの NICK DECALO というオトコは、これまた一味違う。
●本人がこのアルバムについて語っている。「70年代前半に流行っていたカーペンターズやビーチボーイズのようなポップミュージックに、もっと大人っぽいサウンド、つまりジャズやソウルミュージックのエッセンスを加えてみたら……というコンセプトで出来上がったのがコレなんだ」で、出来上がった音楽が実に純粋。そこに好感を感じられる。CARPENTERSTHE BEACH BOYS (「PET SOUNDS」!) のポップスとしての奥行きはボクでも十分理解出来る。そして多分彼は素朴に音楽職人としてその先へさらに進もうとしたまでだ。楽曲の多くはカバー、おそらくポップスの作り手として純粋に敬意を払っての選曲と思える。内容は STEVIE WONDER が2曲、そして JONI MITCHELL、RANDY NEWMAN、VAN MCCOY、TODD RUNDGREN など。彼が自分で言うように、ソウルミュージックの重要人物やその側で優秀なポップスを描いていた人ばかりだ。しかし原曲のカタチが分からないほど完全に自分のアレンジに落とし込んでユッタリとしたポップスに昇華している。ササクレだった神経も優しく撫でられるようだ。

それと大きなポイントとしてこのジャケット。これも好感が持てる。
●なぜジャケットが大事か?このヒゲ&蝶ネクタイのオッサンは、明らかにイケテナイ。ドコをどう見てもこのヒゲ&蝶ネクタイがオシャレに見えない。この中途半端なクセっ毛も全然カッコいいと思えない。メガネも野暮ったい。70年代当時ならイケテタのか?いや絶対イケテないと思う。コイツ絶対非モテです!コレだけでリスナーとして感情移入出来る。つまり、彼は音楽に対しては純粋だけど、オシャレとはカンケイないオトコだった…。「大人っぽいサウンド」という目標は持っていても、田中康夫のように自分のサウンドをオシャレアイテムとして記号化して弄ぼうなどとは思っていなかった。むしろ、未知のジャンルに踏み込む無謀な冒険者のブサイクさを彼はキチンと備えている、と思える。だから彼はボクらの仲間だ。
●イケテナイ非モテルックスの持ち主で、実はボーカルもそんなにイケテナイ彼は、キャリアを裏方のアレンジャーという立場から始めて、そしてこの後も裏方仕事を中心にしていく。彼が表舞台に出た場面は実はごく少数で評価もそんなに高くない。この作品もその後の A.O.R. の成長を受けて再評価されたようなもので、リアルタイムにバカ売れした気配がしない。だって彼の名前を検索してもマトモな記事が見つからないほどなんだモン。NICK DECALO という人間の輝かしい季節がココに封じ込まれてると言ってもイイのかも。

●一方で、NICK を担ぎ出したプロデューサーはこの後の A.O.R./フュージョン・シーンの中で大活躍する。TOMMY LIPUMA という男だ。彼はこの後レーベル運営からプロデュースワークなどで辣腕を振るい、MICHAEL FRANKS、THE YELLOWJACKETS、GOERGE BENSON、AL JARREAU を手掛け、田中康夫が大好きなタイプの A.O.R. をこの世に準備した。そして最近ではジャズの名門 VERVE RECORDS の経営者に収まってるらしい。この人の名前を覚えておくと、レコ屋の買物のイイ目印になります。


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