公園で過ごす午後。
●相変わらず具合がよくないので、お休みは家でゴロゴロしているつもりだった。しかしコドモたちが「公園に遊びに行きたい」というので、まあ日光は神経にもよかろうと、重い腰を上げて近所の公園まで散歩に行った。人工的に造られた小川のせせらぎに素足を突っ込んで二匹のコドモが遊ぶ。公園の側にはフラメンコのスタジオがあって、練習のつもりか軒先でお兄さんがスパニッシュギターをパラパラと弾いている。そして公園のベンチでボクは読書。

アル・ゴア「不都合な真実」

アル・ゴア「不都合な真実」
●元アメリカ副大統領が「地球温暖化」の危機を唱える話題の本。この本が伝える事実は確かに目を覆いたくなるような破滅的な内容だが、もう全く取り返しがつかないとは書いていない。この問題に無為を決めこみ放っておけば地球と人類の文明は滅亡するだろう。ただし「今から何かを始めれば何とかなる」という強い楽天主義が著者の言葉から伝わってくる。アル・ゴアは科学者でもないしもう政治家でもない。ただ単純に「何かを始める」ために動き続けている。だから我々も「何かを始め」ればいいのだ。
●20世紀にも地球滅亡の危機が叫ばれた。フロンガスによるオゾン層の破壊。しかし国際協調でフロンの生産規制が地球規模で行われ、オゾンホールの拡大は一区切り食い止められた。ボクは変なトコロで生マジメな性質があって、この問題が話題になってから(ぼくは当時中学生だった)、フロンガスを含んだヘアスプレーを使うのを止めた。フロンが使われなくなっても、温室効果ガスを含むスプレー製品は今でも全く使わない。ボクを個人的に知る人はよくわかると思うが、これが理由でボクの髪の毛は常にボサボサである(元々無頓着なんですけど)。
●高度資本主義社会において、ナニを買うか買わないか、という行為は、民主主義における投票行為と同じ意味を持つ、とボクは考えている。その一票にどれだけのチカラがあるかどうかは別にして、その行動に責任を持ち、主張を込めるコトが大事だ。企業倫理に疑問を感じる会社の製品は、購入しない。雪印食品の不祥事以降、DOLE を含む雪印が関わる全製品をボクは全く口にしていない。ボクはスニーカー好きでもあるが、アジアにおけるナイキ工場の児童労働搾取が取沙汰されてからは、ナイキシューズを一足も買ってない。
●「地球温暖化」問題に対して具体的に何をすればいいのか、コドモやワイフにどういう態度を示すべきか、これから考えよう。それがエコバッグなのか、ハイブリッドカーなのか今はわかりませんが。奇しくも、職場でもエコへの取組みが徐々に始まりつつある。職業人として取組むためのアイディアを考えなければならない。

今日の読書もう一冊。

クワタを聴け!

中山康樹「クワタを聴け!」
桑田圭祐は、ボクにとって音楽の世界への最初の一歩である。生まれて初めてお小遣いで買ったレコードが KUWATABAND「BAN BAN BAN」。初めてのCDが KUWATABAND「ROCK CONCERT」である。小学校6年生~中学1年生のことである。「アメリカの友達にカッコいい日本のロックバンドを教えてあげたいんだけどナニがイイと思う?」と友人に聞かれて「そりゃサザンだよ!」と即答した事もある。桑田圭祐は重要人物である。歌謡曲と欧米洋楽を独自のやり方で結びつけて、巨大セールスをなし得た。しかもジェイポップなんて言葉が出来る以前の時代である。桑田の前にそんな人物はいなかったし、その後に続くフォロワーもいない。
●この本は、そんな桑田圭祐の楽曲をサザン~ソロひっくるめて一曲一曲全部を解説したモノである。著者は MILES DAVIS JOHN LENNON、BOB BYLAN の解説をしてきた人物。ジャズからロックまで洋楽の世界を知り尽くした目線から、希代のアーティスト桑田圭祐を解剖する。
●約30年ものキャリアを持つ桑田圭祐。さすがに初期のサザンはボクにとってリアルタイムではないので、1枚目のアルバムから順番に聞いてみる事にした。

SOUTHERN ALL STARS「熱い胸さわぎ」

SOUTHERN ALL STARS「熱い胸さわぎ」1978年
●永遠のサザンクラシック「勝手にシンドバット」で幕開けるデビュー盤。当時ボクは5歳。Tシャツに短パン、歌詞がまるで分からない節回し、歌番組でわめき散らすこのバンドを見て、ボクの父親が「なんだこりゃ」と言ったのを覚えている。そしてボク自身も「なんだこりゃ」と思った。今聴くと、思った以上に当時のオシャレなウエストコーストサウンドを意識しまくってる。爽やかなシティポップス満載。すでにレゲエに手をつけてもいる。

SOUTHERN ALL STARS「TEN ナンバーズ・からっと」

SOUTHERN ALL STARS「TEN ナンバーズ・からっと」1979年
●これまた大名曲「いとしのエリー」を収録。一曲目では50年代ロックンロール時代の名DJ、WOLFMAN JACK のダミ声ものマネを披露、洋楽オタクぶりを披露。一方ライナーノーツで歌詞3曲を全部隠しちゃってる。歌詞なんぞたいした意味なんてない、という意思表明。あんまりな下ネタが入っているし。下ネタ路線はサザン音楽の大事な要素ですから。

SOUTHERN ALL STARS「TINY BUBBLES.」

SOUTHERN ALL STARS「TINY BUBBLES.」1980年
「C調言葉に騙され」「私はピアノ」収録。「私はピアノ」は高田みづえさんが歌ってヒットしましたね。このアルバムでもヴォーカルをとるのは原由子 a.k.a. ハラボー。歌謡曲ライターとしても十分なチカラを発揮した訳です。

SOUTHERN ALL STARS「ステレオ太陽族」

SOUTHERN ALL STARS「ステレオ太陽族」1981年
「栞(しおり)のテーマ」収録。あのダミ声でも軽妙で爽やかな音楽にまとまるのは、ハラボーさんの的確なピアノと愛らしいコーラスの存在がポイントなのでしょう。この頃の桑田氏は BILLY JOEL を参考にしてたようで、ピアノが大事な役割を担ってる。あくまで桑田目線の BILLY JOEL 観なので、この本で知るまでは全くそんな印象は感じなかった。パクリとかパクラレとかもうどうでもいいでしょう。

そしてここから、いつものジェイポップ研究です。

FUNKY MONKEY BABYS「ちっぽけな勇気」

FUNKY MONKEY BABYS「ちっぽけな勇気」
「LOVIN' LIFE」がブレイク気味のヒップホップトリオ。コッチが恥ずかしくなるくらいの青臭いリリックを直球で歌いかけてくる。「俺たちはまだちっぽけで 手のひらの中には この手のひらの中には 何もないけど 雨に打たれ 風に吹かれ でも諦めないから でも諦めたくないから きっと何かを掴むんだ ねぇそうだろ?」「父よ 母よ 貴方達の大きな愛情で こんなに立派に育ちました いとおしい人に支えられて それだけで幸せな気持ちになるんです」ここまで直球に丸裸になれる感覚、これが00年代の感性なんだろうか。これが若さってものだろうか。今回のジャケは脇知弘「ごくせん」のおデブさん。

AYUSE KOZUE「EYES TO EYES」

AYUSE KOZUE「EYES TO EYES」
●作詞作曲からアレンジ、プロデュースまでをほぼ全部自分でこなす早熟の天才少女。基本は全部自宅PCでトラックを作ってしまう00年代のクリエイター。R&Bをベースにしたシンガーだけどカワイイラップもする。去年のデビュー曲「BOYFRIEND」は洗練された2ステップで衝撃だった。アルバムが待ち遠しいっす。テイトウワ氏が後見人らしい。

HALCALI「BABY BLUE !」

HALCALI「BABY BLUE !」2004年
BOOWY「B・BLUE」をサンプルしたことで話題を呼んだシングルを100円で発見。いやボク BOOWY 世代なんで。でもまああんまりサンプルは効いてなかった…。いつものハルカリだ。ジャケのアートディレクションはハンパンダ野田凪さんだ。

東田トモヒロ

東田トモヒロ「MASTER PEACE」
JACK JOHNSON 風のアフターサーフなオーガニック・ギターミュージック。以前はレゲエが担っていた LOVE & PEACE なゆったりした雰囲気は、ハワイのサーフミュージックが担うようになったのね。最近のレゲエは殺伐としたダンスホールがメインでアゲアゲすぎるからなあ。

間重美「TALKIN BLUES」

間重美「TALKIN' BLUES」2006年
吉本興業の重鎮間寛平氏が本名でレゲエに挑戦。これはホッコリしたルーツレゲエスタイル。寛平さんだからといってタダの企画盤とあなどれない。ミックスに FISHMANS を手がけてきた ZAK 氏。これだけで聴く価値がある。ちなみに寛平さんの東京での別宅は下北沢にある。じつはご近所さん。

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OVERGROUND ACOUSTIC UNDERGROUND「ALL THE WAY」
●日本を代表するハードコアパンクバンド BRAHMAN のボーカル TETSU-LOW 氏の別ユニット。名前にあるようにアコースティックなアプローチなんだけど、流行のアフターサーフじゃなくって、なんとケルト風味でした。

SANDII「COME AGAIN」

SANDII「COME AGAIN」1991年
●下北沢の激安ワゴンでまた珍しいものを見つけた(ちなみに380円)。サンディーさんは、久保田真琴と夕焼け楽団が改組して出来たバンド SANDII & THE SUNSETZ で80年代に活躍した女性シンガー。彼女のリミックス&アンリリース音源をまとめたのがこのCDなのですが、日本のクラブシーンの開祖と言える MAJOR FORCE (TYCOON TOSH & K.U.D.O.) がリミキサーに入ってたりと、裏方が豪華。ジャマイカの名プレイヤー SLY & ROBBIE や、ROOTS RADICS が関わった曲は、もはや完璧なラヴァーズ・ロック。シンガポールのアーティスト DICK LEE が関わった「蘇州夜曲」もステキです。本来はハワイにルーツを持つアメリカ人であるサンディーさん自身は、その後フラの世界に傾倒、ストレートなフラアルバムを数々リリースして行きます。

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