コドモたちは順調に夏休みを楽しんでる。
●週末は箱根に遊びに行ってた。ノマドは小さなクワガタムシを捕まえてきて大喜び。ヒヨコはホテルでハート型のリースを作ってご満悦。今日は近所の神社で縁日。スーパーボールすくい。楽しいね。

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(ノマドの「アカアシクワガタ」。図鑑で調べたらしい。それとヒヨコお手製のリース。)

●一方ボクは一人自宅で体調不良で寝込んでた。今週はちょっと働き過ぎたのか?ちょっと時間外労働しただけで週末にしわ寄せがクル…。ヨガ教室もスッポかす。しんどいね。



今日はプログレな気分。ROBERT FRIPP の高弟たち。

CALIFORNIA GUITAR TRIO「PATHWAYS」

THE CALIFORNIA GUITAR TRIO「PATHWAYS」1998年
●伝説的プログレッシブロックバンド KING CRIMSON の頭脳といえば、ROBERT FRIPP だ。しかめっ面でメガネでいつも難しいコトを考えてるような顔をしているヤツ。60年代から現在に至るまで、ギタリストとしても革新的な演奏技術を追究してきた。もはや哲学者や仙人のようにも思える。そんな男 ROBERT FRIPP は自分の音楽哲学をより深めるため、1985年に自分でギター学校を開設した。その名も「GUITAR CRAFT」。ギターのコードを解体再構築して新しい様式を開発したり、ギターそのものを新しく作っちゃうような、そして演奏者とギターの関係、演奏者と音楽の関係、演奏者と演奏者自身の関係を思索しちゃうような、なんだか底知れないほどの深い深い教義を学ぶことが出来る。そしてその生徒の中で特に優れた演奏家は、THE LEAGUE OF CRAFTY GUITARISTS というユニットで演奏ツアーをまわる。もちろんディレクションは ROBERT FRIPP 本人。
●で、さらにスゴい演奏家たちは自立してアーティストとして活動をしている。例えば、00年代のポストロックを賑わせたアルゼンチン音響派の代表格 FERNANDO KABUSACKI もこの学校の関係者。スゴいでしょ。そんで、この THE CALIFORNIA GUITAR TRIO も優秀な卒業生からなるユニット。アメリカ人、ベルギー人、日本人からなる多国籍トリオで、その三本のギターで超絶プレイを聴かせてくれる。
●かといって、ヘビメタ的技巧派プレイを勿体つけて鳴らすんじゃないよ。多分三人が演奏しているのは、構造的には基本的なアコースティックギターだと思う。ただ、コレが全然ギターの音に聴こえない。あのベートーベンのクラシックを3曲も演奏、しかもアルバム一曲目が交響楽第五番「運命」第一楽章、つまりは「ジャジャジャジャーン!」だ。三人のギターの音は、バロック音楽のチェンバロを連想させる。そうだよな~、チェンバロもピアノも、鍵盤を叩くコトで実は弦を叩いているんだよな~。三人はスゴい勢いでギターの六本の弦をバラバラと叩いているのだろう。
●その他の曲も、このコスモポリタンなメンバーの組み合わせに由来するのか、どこか謎めいていて、無国籍な響きを漂わせている。一部の曲でサックス奏者を招いてはいるが、基本は3人だけの演奏。しかも基本的にほぼ一発録りのノー編集(と、ご丁寧にお断りのクレジットが書いてある)。強力な演奏能力に自信アリ。ギターの音ってホントキレイだなあ……あ、J.S.バッハの曲までやってる……。と、思ったら、最後の一曲が意外!映画「パルプフィクション」のサントラで有名になった DICK DALE のデンデケデケデケサーフロック「MISIRLOU」のカバーが突如始まる。しかもアコギなのに、見事にデンデケデケデケだよ!スゴいよ、この連中は!


TREY GUNN「THE THIRD STAR」

TREY GUNN「THE THIRD STAR」1996年
●この人も GUITAR CRAFT 出身の演奏家だ。しかもその才能を買われて、師匠 ROBERT FRIPP の様々なプロジェクトに参加し、あげく1994年再結成の KING CRIMSON の正式メンバーにまでなっちゃった男だ。90年代の KING CRIMSON「ダブルトリオ」という構造で、ギター/ベース/ドラムのトリオが二つ合体してるという奇妙な編成だった。ここで TREY GUNN はベーシストという役回りを受ける。…でもコレがフツウのベースじゃない。
●彼が演奏してたのは「チャップマン・スティック」という楽器だ。ベースギターのフレット部分だけが独立し、しかも幅が広がり弦もスゴく増えてる。8本や12本などなど、弦が異常に多い。コレを正確にタッピングすれば、ベースとギターとキーボードの役割をいっぺんに兼ねることが出来る。とは言いつつ、こんなコト出来るヤツはそうそういない。

260px-10_string_Chapman_Stick.jpg(10弦の「チャップマン・スティック」)

●そんで、このソロアルバムにおいては、よりヘンテコなガッキを演奏している。「ウォー・ギター」とかいう代物だ。ルックスはギターに似てるけど、やっぱりフレットが異常に広くて弦が12本も張ってある。完全に両手でタッピングするためだけに設計されてるようなモンだ。コイツを使いこなせば、ベースと二本のギターパートをいっぺんに兼任できる。結果このアルバムは、ほぼ全部の曲がこの TREY GUNN による「ウォー・ギター」とドラム楽器(タブラとかも混じってる)だけで構成されてるのです。

Warr-Guitar-Raptor.jpg(フレットが広い!)

●90年代の KING CRIMSON は別名「メタルクリムゾン」と言われるだけあって、ウォー・ギターの響きも分かり易くヘヴィだったりもする。特に、師匠 ROBERT FRIPP の奥方 TOYAH をボーカルに迎えた2曲目は奇妙な変拍子に重厚なロックギターが絡み、へヴィなカタルシスも感じられる。その一方でアブストラクトなフレーズとうねるベース音、トリッキーな変則ソロがややこしくぶつかる曲では完全にジャズロックアナログシンセを奏でてるような錯覚にも陥るし、エキセントリックなゲストボーカリストともうまく相性を合わせる。多才っすよ、コイツは。

TREYGUNN.jpg(「ウォー・ギター」を演奏する TREY GUNN。)
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