バンクーバー五輪も始まったコトだし、今日は、カナダの音楽を聴いてます。
THE DEARS「NO CITIES LEFT」
THE DEARS「NO CITIES LEFT」2004年
●ウソウソ、たまたま聴いてたCDがカナダのバンドだったってだけのコジツケ。内容はカナダとか全然カンケイなく、普遍的に素晴らしい叙情派ロックです。実はイギリスのバンドだと最初思ってた。だって、節回しやリズムの気分が一瞬 MORRISSEY っぽく聴こえるんだもん。
●カナダ・ケベック州モントリオールの出身。MURRAY LIGHTBURN という男が中心となった大所帯のロックバンド、とは言いつつもあまりにメンバーが流動的に入れ替わってて、実質 MURRAY のオレバンドって感じがする。コイツが人呼んで「黒いモリッシー」。いやマジで英語版WIKIにそう書いてある。実は黒人さんなのよね。黒人さんなのに節回しがモリッシー。不思議。でも本人は大真面目。「モリッシーのためなら死んでもイイ」と公言してるほど。実際このバンドはモリッシーの前座もやってるらしい。
●だからと言って、THE SMITHS のような小気味イイギターロックを連想してはいけません。それはそれはペシミスティックな、トコトンまでイジけ切った物悲しい気分を、ジワジワとしたテンポで歌い綴っていくのです。暗いねえ。ホントキミ性格暗いよ。だからメンバーもすぐ入れ替わっちゃうんだよ。しかし!彼のメランコリー世界は、モノクロの野暮な暗さではないのです。悲しみの淵に沈みながらも、その音像は実にカラフルで、まるで万華鏡の世界にいるような陶酔感を味あわせてくれるのです。華麗なコーラスワーク、エレクトロ楽器、シューゲイザーなノイズ嵐、メランコリックなピアノ、豪華なストリングス、時にサックス隊まで率いて、悲しみと繊細な可憐さをドラマティックに描いてくれる。ただのメソメソ野郎ではないのです。だからこそ、何回も聴ける。
●しかし、ここまでデコラティヴな音像はライブ向きじゃない、コイツはレコーディング・アーティストじゃないか?という予想もメコッと裏切られる。ボクの入手したCDは日本盤なのでボーナストラックにライブ音源も収録されてた。コレが実にタフ。シンセ部隊が放射する荘厳なオーラをかき消す勢いで、強靭なビートとギターがドコドコと前に出て来るが、ボーカルの声は、さすが黒人さん、ブレる事なく朗々と響く。

Murray Lightburn

●こいつが THE DEARS の首謀者、MURRAY LIGHTBURN。「黒いモリッシー」


THE DEARS「GANG OF LOVERS」

THE DEARS「GANG OF LOVERS」2006年
●気のせいか、ビートが全体的に強くなって、ギターサウンドの輪郭も強くなって、前向きなオーラが放たれてる。オーバープロデュースな密室感があった前作に比べ、風通しがよくなって、ロックバンドとしての生命力に溢れてる。モリッシー節みたいなクリシェとか全然気にならなくなって、オリジナルな逞しさがある。希望が溢れてる。コッチの方がズッと好きだわ。
●荘厳なイントロから一気に畳み掛けてくるギターロック前半戦4曲は、中ダルミするコトなく緊張感と統一性を持って全部つながって聴こえる。「TICKET TO IMMORTALITY」「DEATH OR LIFE WE WANT YOU」のあたりはホント感動的だわ。もう捨て曲一つ見当たらない。そして後半の聴き所は「YOU AND I ARE A GANG OF LOVERS」。さざ波立つシンセとピアノの繊細さを乗り越えてビートが躍動し、MURRAY の声が高く舞い上がる。うん、このオトコの芯の強さが、ブレない強さがこのバンドの強さなんだろう。ボーカルという役割だけじゃない、サウンドデザインもコイツのオレプロデュースらしいし。


THE DEARS「MISSILES」

THE DEARS「MISSILES」2008年
「NO CITIES LEFT」は新橋の古本屋でゲットした。680円。名前だけ知ってたから買ってみた程度だ。そんで仰天した。コレスゲエじゃん!そして「GANG OF LOVERS」はシモキタの中古CD屋「三枚なら70%オフ」コーナーから掘り出した。三枚で買って534円だった。うわもっとスゴい!ヤベエイイ買物し過ぎだよ!みんな評価低過ぎだよ!しかしその次の最新作を夢中で探したが、この「MISSILES」はサスガに都合良く激安ワゴンに転がってない。結果アメリカアマゾンの中古にて入手。送料込みで824円。本体価格は1.92ドル。ビバ!円高。
●んー? またテイスト変わったかな? とにかくバンドメンバーが激しく入れ変わるから、アルバムごとに気分が結構変わるって仕掛けか? 一貫して脱退せずに済んでるメンバーは、リーダー MURRAY 以外では一名の女性だけ。しかもその娘と MURRAY は結婚しちゃったっつーんだから。公私混同職場結婚。
●今回の気分は、耽美派シューゲイザー…かな? とは言いつつ、シューゲイザー的ノイズ散布はギターじゃなくてシンセサイザーが行う。その気分の中でギターがメランコリーを漂わせ、その音響に身を委ねるようにメロディ&コーラスが響く。MURRAY の激しい自己主張ボーカルは少々後退して薄口になり、繊細なファルセットがハラハラと舞い散る。1曲は女性に歌わせてるな、MURRAY の彼女かどうか? おセンチなヤツだな黒人のクセに!(あ、すいません。でもホントにユニークだよ)


たまたま偶然カナダの音楽に触っちゃったけど、なんかスゴく楽しくなっちゃった!
●コレはもっと掘り込むべきか。あの國には、BROKEN SOCIAL SCENE がいるし、そうすると FEIST もついてくるし。ARCADE FIRE もカナダ。 あ、WOLF PARADE もカナダなんだ!APOSTLE OF HUSTLE も素晴らしいバンドだ。インディロックの宝庫だわ…。老後はバンクーバーに移住しようかな。



●脈絡のナイお話をもう一つ。
「うしじまいい肉」さん、というグラビアアイドルがスゴい。いや、アイドルじゃないのか? でもタダのコスプレイヤーとは思えないんですけど。とにかくその自己演出能力がスゴい。この「うしじまいい肉」というコトバを速やかに検索して下さい。ボクは彼女の徹底したクリエイティヴ密度の濃さに、もう惚れ込んでしまった。

●コチラの記事で「うしじまいい肉」さんの存在を知ったのです。
 http://trackback.blogsys.jp/livedoor/insighter/51721027
●コチラのブログはいつもチェックさせてもらってます。いつも勉強させてもらってます。



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