息子ノマドとカフェ読書。
●ヒヨコはボランティアさんが学校で催した「パン焼き教室」に参加するため午前中からオデカケ。モリモリパン食って、シチューおかわりしてたらしい。
●そんで息子ノマドは一人無気力に昼寝をムサボってる。ボク「パパ、本屋さんで買物するけど、ヒマならノマドも一緒に行かないか?」そこで親子で連れ立ってシモキタザワの駅前の三省堂書店へ。タップリマンガ買って、近所のファストフードで親子読書。

「NEWスーパーマリオブラザース Wii」攻略本

●ノマドが図書カードで買った本は「NEWスーパーマリオブラザース Wii」の攻略本。最近ヤツのアタマの中にはマリオしかナイね。3時間かけてガン読みしてた。お茶に口付けるのも忘れて、まだ見た事のない敵キャラに興奮。「あ!パパ、ポテト全部たべたな!」イヤイヤノマドが本に夢中になりすぎなんだよ。

ボクが読んでたのは、五十嵐大介の新作だ。
五十嵐大介「SARU・上」
五十嵐大介「SARU・上」
●ボク、五十嵐大介はなんでも買うね。大ファン。大作「海獣の子供」で海のナゾにダイヴする少年少女を描いている彼が、伊坂幸太郎と競作するという設定で、新作を書き下ろしました。
●交通事故に巻き込まれたフランスの少女に、突然、不思議な人格が宿る。彼女は語る…「俺は 斉天大聖 孫悟空」。人類史の様々な場面で出現するナゾのチカラ。それは「猿」のカタチに喩えられて、古今東西の神話に登場する。そんな大きなチカラを巡って、壮大な魔術戦争が始まる。エクソシスト、アンゴルモワの大王、フランシスコ・ザビエル、新大陸の侵略者コンキスタドール・ピサロ、失われた聖櫃、アロンの杖…。数々のキーワードが歴史と地理を乗り越えて結びつく。物語はまだイントロダクションで、本当の最終戦争はコレからだ。

「SARU」と言えば「シヴヤSARU」だ。

井上三太「TOKYO TRIBE 3」

井上三太「TOKYO TRIBE 3」1~2巻
「TOKYO TRIBE」伝説も第三章に突入、新しい世代が登場し、新しい抗争が勃発する。イキナリ脳髄弾け飛ぶバイオレンスな幕明けで、ヒップホップ業界の暗黒面がツユダクドロドロコッテリ味です。NY~LAの間で血みどろの抗争に至った1996年の状況を、トーキョー~ヨコハマに移植。ソコに「ロミオとジュリエット」な悲恋まで盛り込んで、なんかもう壮絶です。「TOKYO TRIBE 1」は確か1992年頃だったっけ。アソコから比較すると画風も全然変わっちゃってるんですけど。



今日はサルで染めます。マンチェスター・キングモンキー・IAN BROWN。

IAN BROWN「THE WORLD IS YOURS」

IAN BROWN「THE WORLD IS YOURS」2007年
●ここしばらく一番よく聴いてた物件です。コイツはご存知 THE STONE ROSES のボーカリスト。そのサル顔ぶりから「キングモンキー」と呼ばれております。1996年のバンド解散以来キチンとソロ活動を継続しており、このCDは彼の5枚目のアルバムになるのであります。
●レコ屋で打たれてたレコメンコメントが「今まででイチバン歌えてる!」。コレに思わず笑いました。THE STONE ROSES 以来の、この人のカリスマ的存在感はもはや伝説の貫禄すら漂ってます。でもね、この人ボーカリストとしてはメチャ不安定。大分オンチで平気で音間違える。声のレンジも狭くって、メロディはほぼ一本調子。そんなんだからコメントが「今まででイチバン歌えてる!」になる訳です。
●で、内容と言えば……歌えてるかどうかは不明。イツモの芸風と言えばそうとも言える。ただ、アルバム全曲がダイナミックなストリングスオーケストラを導入してて、コレが楽曲に複雑な陰影と緊張を与えてる。元来のファンクネスにストリングス(時にハープやフレンチホルンまで)が合体して、ウタとしての奥行きを与えてる。コレが実に気持ちよくて、キングモンキーとして最高にタフでクールなアルバムになってる。
●プロデューサーは EMILE HAYNIE という男。NYのヒップホップトラックメイカーらしい。初耳。しかしヒップホップの面影はほとんどナイ。タイトなファンクがネバるドラムとベースはソロキャリアに一貫した必殺技。SINEAD O'CONNOR がゲストに加わった「ILLEGAL ATTACKS」はイラク/アフガン派兵に真っ向から反対するプロテストソング。「ソルジャー、カムホーム…。ソルジャー、カムホーム…。」というササヤキがヒリヒリする。

ココから逆噴射して、IAN BROWN のソロキャリアを見渡す。

IAN BROWN「UNFINISHED MONKEY BUSINESS」

IAN BROWN「UNFINISHED MONKEY BUSINESS」1997年
この見事なサル顔。いかがですがこの面構え。「キングモンキー」の異名にも納得が行くでしょう。このサルが、OASIS 兄弟さえもが深い影響を受けたと公言する、90年代マッドチェスター・シーンのカリスマ。
●不遇のバンド THE STONE ROSES が分解した後、手弁当で繰り出したファーストソロがコレ。モンキービジネスは終わらない。後期ローゼズ の関係者、AZIZ IBRAHIM、ROBBIE MADDIX、MANI などなどが関わってる。ソロのファーストシングル「MY STAR」の前向きに伸びる声には後期ローゼズの面影も見えるかもしれない。
●けど、ココに THE STONE ROSES続編を見出そうとするのはチと困難。あのバンドが本当に奇跡的なバランスに成り立ってたコトが、解散した後にハッキリ分かる。独特のダンスグルーヴと繊細なギターロックの結合は、オリジナルメンバー4人の奇跡的なバランスに多くを依っていた。IAN BROWN 単体の音楽志向は、もっと直球でダンスでファンク、レゲエ/ダブ志向すら垣間見える。ボクボクとウネルベースライン、ドライブするドラムビート。そしてルーズ。ダルなボーカル。

IAN BROWN「GOLDEN GREATS」

IAN BROWN「GOLDEN GREATS」1999年
●リアルタイムで入手してたんだけど、ほとんど聴いてなかったアルバム。「THE WORLD IS YOURS」から逆噴射しなかったらこのまま一生聴かなかったかも知れない。THE STONE ROSES の残像を引きずってたのはまさしくボク自身で、IAN の新作に物足りなさを感じていたのは紛れもない事実。コレは物足りなかった。ローゼズ路線においては。
●ギターサウンドからドンドン乖離して、このアルバムはもはやロックじゃなくなってる。実は IAN BROWN はロックであるコトにコダワリがナニもなかったのだ。そこに当時のボクは失望したが、ロックじゃないコトを前向きに捉えてしまえば、コレは高機能なファンクになる。一曲目「GETTIN' HIGH」は実にファンクで、もうちょっとエレクトロ駆動すればトリップホップの領域まで突入する。シングル「LOVE LIKE A FOUNTAIN」「DOLPHINS WERE MONKEYS」も瑞々しいブレイクビーツが気持ちイイ。でも間違えないで下さいね、ロックとして聴いてはいけないのです。
●この時期、IAN U.N.K.L.E とのコラボもやっている。トリップホップに接近してる証拠でもあるね。

IAN BROWN「MUSIC OF THE SPHERES」

IAN BROWN「MUSIC OF THE SPHERES」2001年
●コレもまた不当に評価が低かった。全然聴いてなかった。が、このタイミングで再評価。ロックというイロメガネを取るコトで見えなかった魅力が輝いてきた。野太いベースの圧力と、深いエコーの谷をハラハラと舞う上モノのバランスをかいくぐって、IAN の一本気な声が響く。シングル「F.E.A.R.」「WHISPERS」はストリングスを鮮やかに採用した佳曲。今まで基本オレプロデュースにしてきたトコロを人に任せてみたからよりメリハリが際立ったのかな?プロデュースは DAVE MCCRACKEN という男。…むむ、知らない。ソロ第二作からエンジニアで関わってるヤツみたい。

●新譜が注目されてる GORILLAZ も、デビューアルバムはコレと同じ2001年。ブリットポップど真ん中の BLUR から、DAMON ALBERN が親ヒップホップなファンキービートにシフトしたのはオドロキの事件だったが、IAN BROWN とシンクロした動きと思えば実はストンと腑に落ちる。90年代のクリエイターが新段階に突入する時期に、非ロック的表現は有効だったのかも。

gorillaz.jpg

(GORILLAZ。新譜聴きたい!今個人的には BLUR 時代から DAMON ALBERN の仕事を聴き返してます。)


ついでにもう一枚。THE STONE ROSES のベース、MANI の活躍。

PRIMAL SCREAM「VANISHING POINT」

PRIMAL SCREAM「VANISHING POINT」1997年
THE STONE ROSES のオリジナルベーシスト MANI こと、GARY MOUNFIELD はバンド解散後、スコットランドのロックバンド PRIMAL SCREAM に移籍する。80年代末から現在にかけて活躍するプライマルの偉業はソレこそガッツリ分量を割かないと説明できないが、この一枚だけ敢えてご紹介。MANI が移籍した瞬間のアルバムだから。コレが驚異的な出来映えで傑作。個人的にはプライマルの長いキャリアで一番よく聴いたアルバムだ。
MANI の加入はプライマルの音楽を一変させた、なんて評判も当時はあった。IAN BROWN に劣らずファンク志向な MANI のベースは、ブリブリのダブサウンドとしてプライマルの変身に貢献。一枚ごとに作風を変えるプライマルの歴史の中でも一番ユニークな変貌だったと思う。ADRIAN SHERWOOD によるダブアルバム「ECHO DEK」までリリースされたほど。
●注目は「KOWALSKI」という楽曲。そもそも「VANISHING POINT」というタイトルは、アメリカンニューシネマ時代に発表された同名映画タイトルから拝借したもの。「KOWALSKI」はこの映画の主人公の名前だ。アメリカの荒れ果てた平原を、バリバリのアメリカンマッチョマシーンで爆走する主人公コワルスキーが、警察との激しいカーチェイスを繰り広げる。昔偶然見た事がある…もう一度見たいね。




●感連動画、集めてみました。



IAN BROWN「ILLEGAL ATTACKS」(「THE WORLD IS YOURS」収録)
●歌詞イレコミで編集されてるヤツを選んでみました。イラク、イラン、パレスチナ、アフガン、タリバンなどなど直接的なキーワードが散りばめられてます。ソコ読んでもらいたいです。




IAN BROWN「SISTER ROSE」(「THE WORLD IS YOURS」収録)
BRUCE LEE をこよなく愛す IAN BROWN はマーシャルアーツの趣味もあるという。そんなこんなでこのブロモは東洋武術が炸裂しまくってます。




IAN BROWN「MY STAR」(「UNFINISHED MONKEY BUSSNESS」収録)
●フィジーにお住まいの RONETTA さんが、勝手に作ったビデオです。エキゾチックな美人さんが曲の持つ陶酔感をいいアンバイに表現してくれてます。




IAN BROWN「DOLPHINS WERE MONKEYS」(「GOLDEN GREATS」収録)
●イルカはサルだった、ってどういうこと?不思議なタイトルの曲ですが、フツウのダンス感覚で聴けちゃいます。




IAN BROWN「F.E.A.R.」(「MUSIC OF THE SPHERES」2001年)
●イギリスにお住まいのミュージシャン YELLOWCATZ さんが編集したビデオ。フラクタル模様?万華鏡?それにリリックが部分的に乗っかります。抽象的なグラフィックが本人出演のプロモより気分なのでコッチを貼ります。




PRIMAL SCREAM「KOWALSKI」(「VANISHING POINT」収録)
GARY ''MANI'' MOUNFIELD が参加した時期の PRIMAL SCREAM の傑作。KATE MOSSDEVON AOKI がサディスティックに大暴れ。バンドメンバーはドミノで遊んでますが、その中でサングラスをかけずにいるのが MANI 本人です。THE STONE ROSES じゃヤンチャキャラだったような気がしますが、ココでは渋く振る舞ってます。




PRIMAL SCREAM「KOWALSKI」
●フランスにお住まいの astrodfab さん(a.k.a FABIAN LEROY)が、映画「バニシングポイント」から編集したヴァージョン。ボク個人はコチラこそを見て欲しかったんだけど、いかんせん音が小さくて。でも乾いたアメリカの荒野とかの質感がアメリカンニューシネマだなって、雰囲気が伝わるでしょ。映画に登場する黒人DJさんのセリフも原曲がまんまサンプルしてるのがわかります。このスポーツカーはダッジ・チャレンジャー。アメ車が真にアメ車らしかった最後の世代の名車。
●ちなみに、映画「バニシングポイント」は1997年にリメイクされてます。が、リメイク版は駄作です。間違って観て損しちゃった。全然違うんだよ、その本質が。




U.N.K.L.E.「REIGN」
IAN BROWN がゲストボーカリストとして参加した楽曲。プロモがユニークなんで、ヨク観察して楽しんで下さい。

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