ヨガで知り合った人に、マンガ家さんがいるんです。
●どんなマンガを描いてるかはナイショなんだけれど、出版社が開くパーティで有名マンガ家さんに会った話はよく聞かせてくれる。ソレがワリと楽しい。「BAKUMAN」読んでると、そんなマンガ家社会の気分がイメージ出来て楽しい。

●だから、チカラの限り、マンガを読みまくってます。
●最近読んだヤツ、紹介できるブンだけ紹介してみます。青春マンガ系かも。

森田まさのり「べしゃり暮らし」1巻

森田まさのり「べしゃり暮らし」1巻
●最近は「ヤングジャンプ」も読んでるんです。長年読んでる「スピリッツ」「モーニング」「ヤンマガ」にもう一誌追加。その「ヤンジャン」で気になる連載がコレ。「お笑い」という分野に夢見る青少年たち、がテーマ。
●昨今の「お笑い」ブームを見てると、かつて「ロックスター」が占めてた若者の憧れのポジションを「お笑い芸人」がとって代わったって感じをヒシヒシと感じる。ムカシは「MICK JAGGER みたいにビッグになりてえ!」といってたトコロが「人志松本みたいにビッグになりてえ!」に代わったって印象。その空気を目一杯感じる為にコレを読んだ。全巻読むのはシンドイから続きはマンガ喫茶で読もう。
「ろくでなしブルース」では THE BLUE HEARTS のメンバーをモデルにした登場人物に大活躍させてた森田まさのり。彼が「お笑い」に青春を見出すってのはちょっと象徴的なコトなのでは、と思うのでした。

高橋ヒロシ「WORST」23巻

高橋ヒロシ「WORST」23巻
●90年代は森田まさのりが握っていた「不良マンガのカリスマ」という地位を、00年代で完全に奪取したのが「クローズ」「WORST」の長期連載で一大不良叙事詩を描く靍橋ヒロシだ。
●しかし、ストーリーはココんトコロ、無限ループにハマったかのようなハイパーマンネリズム。登場人物が卒業/入学で入れ替わっていくだけのハナシ。でも読む。なぜか?
「WORST」世界の住人たちは純粋だ。彼らはケンカしかしない。クルマもオンナも犯罪も酒もカネ稼ぎにも関心がない。不良文化の本質に忠実で、もはやイデア的な抽象美の世界に突入してる。だからこのマンネリズムは不良衝動の永久運動なのです。登場人物たちは世代交替してもその大きな流れはウネリを止めない。だから誰にも止められないし、止める必要もない。

末次由紀「ちはやふる」7~8巻

末次由紀「ちはやふる」7~8巻
●特殊文系青春マンガがブームだった。書道を扱った「とめはねっ!」NHK がドラマ化したくらいだし(内容は「中学生日記」っぽかった)。「ちはやふる」「競技かるた」というこれまた実にニッチな領域にセイシュンを見出し成功しまくっている。でボクもシッカリ全巻読んでる。全国レベルの戦いに突入していく主人公たちのテンションはどんどん上がってて、青春はより一層キラめいています。
●ただワイフは言うのです。「学園生活がないとつまんないのよね~。ただかるたしてるだけじゃつまんないじゃん」いやこれかるたのマンガだし…なんか読み方矛盾してない?……青春を成立させる必要条件って、燃えるほどに取り組むテーマ(この場合は「競技かるた」)だけじゃなくって、学校生活とか異性へのトキメキとか渡り廊下を走るとか、そういうデティールも含んでるらしいワイフにとっては。

小玉ユキ「坂道のアポロン」4~5巻

小玉ユキ「坂道のアポロン」4~5巻
●これは1960年代の長崎を舞台にした、ジャズにまつわる青春マンガだ。札付きの暴れん坊・千太郎と、孤独な秀才転校生・薫くんがジャズを通じて友情を通わせる(三角関係的なミクロラブ感情含む)様子が瑞々しいのであります。二人が魅力的な美少年な点で少女マンガの王道でもあるんだけど、二人が抱える事情とままならない青春のもどかしさは、オッサンであるボクでも共感しちゃうモノでありまして、ましてや加えてBGMがジャズとくればもう極上の作品なのでした。
●高校の文化祭ステージ。二人の感情がスレ違ってピリピリしていたのにも関わらず、トラブルから否応なく始まった二人のジャムセッションが感動的。段取り合わせもないのに二人だけでアドリブの応酬を見事に極める。「MY FAVORITE THINGS」~「SOMEDAY PRINCE WILL COME」~「MOANIN'」「やっぱり俺はジャズが好きだ こいつとやるジャズが どうしようもなく」彼らは友情の深さをジャム演奏で確かめる。

武富健治「鈴木先生」8~9巻

武富健治「鈴木先生」8~9巻
●青春はその当事者だけじゃなくて、見守る方にとってもタイヘンだ。その「青春見届け人」という立場を職業として引き受けたのが「教師」という人種。その業の深さが今回もドロドロ神経性胃炎の気分と共に迫ってくる。
●今回のテーマは生徒会選挙。中学生の段階のクセして、様々な思惑が選挙には絡む。選挙の当事者も職員室サイドも。めんどくせーな。しかしその「めんどくささ」のど真ん中に合法的テロを仕掛けるヤツらが。うーん、この作者さんが描く特殊ルサンチマンって、ホントすごくミクロな場面の感情を目一杯増幅させないと表現できない性質のモノ。よっぽど繊細な人なんだろうな。

とよ田みのる「友達100人できるかな」

とよ田みのる「友達100人できるかな」1~2巻
●36歳のオトコがたった一人で、宇宙人の仕掛けた試練に挑む。「小学3年生の自分に戻って、100人の友達を作るコト」成功しなければ地球滅亡!超ムリヤリな設定。だけど、やっているコトは素朴に「友情って何だろ?トモダチってどうやって作るんだろ?」って問いを今一度投げているだけ。素朴なタッチの画風に直球の小学生友情物語が積み重なってく。主人公のナカミは大人なんだけどね。
36歳はボクの今の年齢だし、小学三年生は息子ノマドの年齢だ。ノマドには100人のトモダチなんていないし、当時のボクにだってそんなに沢山のトモダチなんていなかったよ。今小学生に戻ったらナニをやるかな?楽しいコト出来るかな?……最近、ジブンが小学生だった頃のコトを思い出そうとしてるんです。結局ナニも覚えてないから「思い出そうとする」コトしか出来ないんだけど。あの頃にイイ記憶はナイって思い込んでたんだけど、そうでもないのかな、って思える出来事が最近あったので。



UKロックを聴いている。今日は敢えて苦手なバンドを。
UK ロックはボクにとって楽しい領域でアレコレ聴いてます。一方で、反対にあまり聴かないバンドもある。ボクのとっての UK ロックの楽しさと違う性質を持ってそうだなーってヤツ。「そうだなー」なんて言っちゃうのは、ホントに食わず嫌いで聴いた事もないので。そりゃイカンだろう、と思い立ち、敢えて苦手なバンドにテを付ける。

MANIC STREET PREACHERS「JOURNAL FOR PLAGUE LOVERS」

MANIC STREET PREACHERS「JOURNAL FOR PLAGUE LOVERS」2009年
●このバンドこそ、90年代前半から活躍してるのに、全然聴いてませんでした。無関心。なのに2010年にもなってナゼ今さら聴こうと思ったか? それは最新アルバムのプロデューサーに STEVE ALBINI が入ってたから。ALBINI の看板に偽りナシ!NIRVANA「IN UTERO」、THE PIXIES「SURFER ROSA」などなど US オルタナロックシーンの名作に関わってきた重要人物。だけど、あくまでアメリカが彼のテリトリーであって、UK ロックを手掛けてるって珍しいなあ、なんて思ったのでした。イギリス人との付き合いなんて PJ HARVEY「RID OF ME」くらいしか思いつかない。
●このアメリカのロック職人の仕事のおかげか、結果的にフツウの UK ロックの鳴りとは全然違う仕上がりになりました。グランジのザリザリ感覚とは違うけど、「剥き身」のバンドサウンドが録れました。もう産地直送ピチピチの生きの良さです。ジャケのイメージ通り、「ブン殴られて鼻血まみれ」な感じです。UK ロックの異端。

●もう一つの注目ポイントは、第四のメンバー RICHEY JAMES が残したリリックで全部の曲を構成している事。マニックスのコトを考えるには、やっぱ忘れられない要素ですよね、RICHEY の存在は。
●4人組バンドとしてデビューしたマニックス。RICHEY JAMES はギタリストとして活躍してました。ぶっちゃけ音楽的才能はそんなになかったらしい…ただしセンセーショナルな発言や印象的なリリックが彼の存在を魅力的にしてたのだと思います。でもね、この人、1995年2月に突如失踪しちゃうのです。以来まったく行方がわかりません。ヒドいうつ病で入院したりと不安定な状況だった、自殺の名所になってる橋の近くで彼のクルマが見つかった、などなど不吉な情報がヤリトリされたもんですが、バンドは彼の帰還を待って律儀にトリオとして活動を続けました。…しかし、結局2008年、RICHEY 法的に「死亡」と認定されるコトに…。彼の遺した散文から歌詞を構成しようという着想は、そんな事情からひらめいたようです。

Melody_maker-cover-april-8th-1995.jpg

(RICHEY の失踪を伝える記事。前年の KURT COBAIN 自殺事件と結びつける内容らしい。)


●でさ、せっかくだから、ファーストアルバムを聴くのさ。コレもワザワザ探したよレコ屋の激安ワゴンから。

MANIC STREET PREACHERS「GENERATION TERRORISTS」

MANIC STREET PREACHERS「GENERATION TERRORISTS」1992年
●ボクは9枚もあるマニックスのアルバムをほぼ全く聴いてないので、実にイイ加減な意見なんだけど、最新アルバムとこの最初のアルバムを聴く限り、UK ロックっぽくないです、ボクにとっては。なんか、音楽を作ってる当事者が、UKシーンではなく US オルタナパンクの方を見てる感じがする。ナニが違うんだろ?ボーカルが叫び過ぎ?ギターがガリガリしすぎてリフが大味?ちょっとメロディがヘヴィメタっぽい?なんか GUNS N' ROSES に似てるかも? うーん、説明出来ない。1992年はブリットポップ直前期で、ソレをブリットポップ以降の視点から見てるってだけでこの評価は不当か? でも異端である事ソレ自体はワルくない。
●ただし、92年当時のボクは THE STONE ROSES PRIMAL SCREAM「SCREAMADELICA」のダンスミュージック志向を UK の正統派と受け取ってたから、パンクアティチュード満載のオーラを放ってたマニックス「ちょいと違うかも」と思ってたのは事実だ。だってこのアルバムリリースに際して彼らはホントにビッグマウスだったもん。「オレらはスゲエ2枚組のファーストアルバムを作って一気にチャートナンバーワンに送り込む。そんでそのまま解散だ!」そんなコトを大真面目でブチ上げてた。それこそ多分 RICHEY がフカしまくってたんだと思う。音楽ジャーナリストとのインタビューで、「キミら、どこまでマジなの?(笑)」とイジラレタのに立腹し、RICHEY はカミソリで自分の腕に「4 REAL」(←マジ!の意)の文字を切り付けちゃうんだもんね。17針縫ったってさこの大ケガで。当時の「ロッキンオン」にこの流血写真は掲載されたが、ボクはむしろサメちゃったわ…。

4real.gif(人呼んで「4 REAL」事件。イテテテ!)

●世の中はそれほどウマいコトはいかず、デビューアルバムは2枚組にならず、そこそこ売れたがナンバーワンにはなれず、結局バンドも解散しなかった。あーあ、こりゃナイわ。リアルタイムのリスナーとしてボクはもうコイツら聴かない!と決めちゃった。RICHEY がヘコムのは無理もないかな…。それから2枚のアルバムを作り玄人受けするバンドになるも、ナンバーワンにはなれないまま。そして RICHEY は失踪する。
●皮肉な事に、その後トリオとして再出発したアルバム「EVERYTHING MUST GO」はチャートナンバー2まで食い込み、マニックスは一気に国民的ロックバンドへ。1996年の音楽賞を総ナメにした。このアルバムは聴いた覚えがボンヤリ残ってるが、今日のところはボクの荒れたCD棚から発見出来ない。ただ、大味なブリットポップだなあという印象だったような。

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