ふうふう。一週間がやっと終わった。クタクタ。
●新しい仕事場に慣れてないためか、週末はホントグッタリする。先週も今週も激しいメマイが止まらないままだ。先週は少々無理をしたかも…。今日はおとなしくヒキコモルしかない。ヒキコもって音楽聴いて過ごそう。


NHK「佐野元春のザ・ソングライターズ」。
●に、RHYMESTER がゲスト出演してた。佐野元春とアーティストが「歌詞」をテーマに対談するこの番組、ラップのリリックがこの回のお題。佐野さんが堅苦しく「ラップ詞」という言葉を使う様子が、彼の生真面目で誠実な性格を端的に表しててオモシロかった。だから、今日は佐野元春を聴く。

佐野元春「VISITORS」

佐野元春「VISITORS」1984年
佐野元春さん自身が、早くからラップにアプローチしてた、ってのはどれだけ知られてる事実なのかな。めっちゃ早いよこのアルバム1984年だもん。RUN DMC のファーストアルバムがリリースされた年。PUBLIC ENEMYLL COOL JKRS-ONEBEASTIE BOYS もデビューする前。いとうせいこうのラップも吉幾三「俺ら東京さ行ぐだ」でさえも翌1985年だ。佐野さんマジで早い。
●1982年「SOMEDAY」で大ブレイクを果たした佐野さんは、グングン盛り上がる周辺の評価を無視して、突然ニューヨークへ1人飛んでしまう。そんで現地のクラブカルチャーに入り浸り、ヒップホップと接触した。文字通り「訪問者」としてNYの最先端に触れ、現地のミュージシャンと共に制作したのがこの「VISITORS」ってワケだ。「COMPLICATION SHAKEDOWN」を始め数曲でラップに挑戦、トラックはスムースな80年代ディスコ風。「WILD ON THE STREET」はマジディスコだね。今の耳じゃヒップホップには聴こえないかも知れない。が、最初の一歩の冒険はそういうもんだ。歴史の一ページとして聴くべし。


●そうそう、この前、映画を見たんだ。

映画BECK

●映画「BECK」
●この前見てきたんです。原作マンガにはかなりの愛着があったので、どうしても見逃せなかった。キャストが脇役に至るまでマンガにソックリ。カンニング竹山=斉藤さん、松下由樹=グレイトフルサウンドのプロデューサー女史、中村獅童=蘭。笑っちゃうほど似てる。原作の空気感はキレイに映画へ反映された。
BECK の五人はマジでキラキラしてた。映画撮影の後もそれぞれが実力をグングン伸ばしている。特に向井理「ゲゲゲ」でココまでブレイクするなんて、きっと去年は誰も想像してなかっただろう。ボクはコレからの伸びシロがまだまだ期待できる中村葵くんの初々しさに注目。まだティーンのイノセントな笑顔が好き。そして桐谷健太。パワフルなステージパフォーマンスがカッコよかった!劇中で彼が披露するラップのリリックは自分で考えたモノらしい。
●細かいトコロでは、ドラム・サクのガールフレンドを演じた倉内沙莉ちゃんの天然ロリアニメ声が異常に気になった。ヒロイン忽那汐里をある意味で喰ってた。彼女、注目。

倉内沙莉 

倉内沙莉ちゃん。まだ18歳。スッピンで物理勉強中の図。



●だからこの映画がインスパイアされたであろう音楽を聴く。

OASIS「WHATEVER」

OASIS「WHATEVER」1994年
●映画のエンドテーマが OASIS「DON'T LOOK BACK IN ANGER」なんです。CMでもかかってるでしょ。でね、佐藤健くん演じるコユキくんは、ボーカルをとるとき、マイクスタンドを高めに構え、腰の後ろで手を組んで歌唱するのです。つまりは LIAM GALLAGHER のスタイルなんですよね。だから OASIS の音楽が聴きたくなった、のです。
●さてさて兄弟ゲンカがホンモノになって完全解散の OASIS。職場の若者たちは先日出たベスト盤「TIME FIES... 1994-2009」を買ったとのこと。でもボクはデビューの瞬間からチェックしてアルバム全部既に持ってるから、大枚はたいてそんなベストを買う意味はない。と思ったけど、オリジナルアルバムで網羅できない曲があるコトに気づいた!ソレが「WHATEVER」。日本じゃソニー・バイオのCMに使われてたけど、盗作批判トラブルがあってメンバー本人が黙殺してた楽曲。パクリを訴えたのは THE BEATLES のパロディバンド THE RUTLES のメンバー…自分もパクリで食ってるんだからオオメに見てくれよ…。ボクは日本盤ミニアルバム(6曲入り)を激安ワゴンから380円で探し出した。
●ファーストアルバムとセカンドの間、というバンド黄金期の作品だけにやっぱ素朴にカッコいいですよ。ダイナミックなストリングスアレンジは彼らが敬愛した THE BEATLES を連想させるアプローチ。ライブのシメにお決まりで披露してたという THE BEATLES「I AM THE WALRUS」カバー・ライブバージョンも収録してる。楽しい。


RED HOT CHILLI PEPPERS「THE RED HOT CHILLI PEPPERS」

RED HOT CHILLI PEPPERS「THE RED HOT CHILLI PEPPERS」1984年
●映画のオープニングテーマがレッチリ「AROUND THE WORLD」なんです。あの曲のイントロカッコいいよね FLEA のベースがメチャファンキーで。実際、ベース担当向井理くんとドラム担当中村葵くんは、演技にあたってレッチリのパフォーマンスを参考にしてくれと指導されたそうだ。でもボクはこのバンドの80年代の音源を実はあまり聴いたことがなかった。だから初期アルバムを探してきた。
●で、コレがファーストアルバム。1984年、佐野元春が今だ未知の文化ヒップホップに邂逅した時期。MICHAEL JACKSON WHAM ! が活躍してた時期。そんな段階でロサンゼルスのクソガキがこんなにファンキーなミクスチャーロックを開発してたってのは素朴にオドロキだ。吐き散らされる言葉は明確にラップだし、野太いベースもこの頃から健在。時代をモウレツに先取り。
●しかし、やっぱり80年代。ココを反映してるなあと思ったのがプロデューサーの人選。イギリスのニューウェーブ・バンド GANG OF FOUR のギタリスト ANDY GILL が登用された。ポストパンク期にコールドファンク路線を大胆に導入、プログレッシブなグルーヴで知られた GANG OF FOUR から音作りを指導してもらおうってアイディアは、それを考えたレコード会社担当としてはワリと賢明な戦略だった思ってたんだろう。でもソレはうまく行かなかったという。
●アタマデッカチなファンク解釈が先行する ANDY GILL と、肉体でファンクを理解してるバンドはバリバリに対立した。多文化ミクスチャー都市ロスに育ったクソガキの方が、イギリスの高偏差値アーティストよりもホンモノのグルーヴを知ってたのだ。実際今のレッチリに馴染んでいるボクの耳には、違和感タップリの聴こえ方がする。ギターのエコーが深すぎるのと、グルーヴの重心がやや高い位置にあってベースの音がハラに落ち切ってない。

RED HOT CHILLI PEPPERS「FREAKY STYLEY」

RED HOT CHILLI PEPPERS「FREAKY STYLEY」1985年
●セカンドアルバムのプロデューサーは、ホンモノが採用された。60年代末から70年代イッパイを最前線でファンクしてきた P-FUNK 軍団の総裁 GEORGE CLINTON。コレ以上のホンモノはありえないでしょう。GEORGE CLINTON にとっても白人のロックバンドをプロデュースするのは初めてのことだった。そしてこのケミストリーが傑作を生む。マジでファンキー。重心の低いグルーヴ、よりファットになったベースと粘るドラム。ココにキレのイイホーンが差し込まれる。これぞレッチリ!これぞミクスチャーロック!ロックとファンクを結合させる実験は数々あれど、血肉細胞のレベルまで落とし込まれたアプローチはコレ以前にない。そしてこの成果が大きなプラットフォームとなって、90年代00年代のラウドロック~ラップメタルへと継承されるコトになる。
●オリジナルメンバーでありながら契約の事情でファーストに参加できなかった HILLEL SLOVAK がこれまた個性的なギターを披露してる…彼はサードアルバム発表後、ヘロイン中毒で死んでしまうんだけど。レッチリのギターと言えば、JOHN FRUSCIANTE が印象深いけど(カレもヤク中でした)、初期の立役者は HILLEL SLOVAK。彼が FLEA にベースを教えた男であり、ANTHONY KIEDIS の親友であった。そんでジャンキー友達でもあった。

ONE DAY AS A LION「ONE DAY AS A LION」

ONE DAY AS A LION「ONE DAY AS A LION」2008年
桐谷健太くんのパフォーマンスは、RAGE AGAINST THE MACHINE のフロントマン ZACK DE LA ROCHA を参考にしてるという。チリチリアフロにした彼の熱いステージワークは、確かにドレッドを振り乱してジャンプする ZACK を連想させる。…しかしこのバンドは2000年、彼とその他のメンバーの間で分裂&解散。ナニが原因だったんだろう?完璧主義が故に遅作で知られた ZACKRAGE 以後作品リリースがめっきりなくなったコトを考えると、彼の仕事のペースに周りのメンバーがシビレを切らしてしまった、ってコトなのかなん?
●さて、ONE DAY AS A LION は、ZACK THE MARS VOLTA のドラマー JON THEODORE が二人で作ったユニット。でもこの5曲収録EPコレ一品しかリリースはナイ。それでも RAGE 後00年代の ZACK の音楽がまとめて聴けるのは唯一コレだけなのだ。荒々しいドラムと焼け付くキーボード(オルガン?)で組んだガリガリのトラックを ZACK の激しいシャウトが乗りこなすミクスチャーヒップホップ。チープになりがちと見せかけて RAGE に負けないワイルドな迫力がたまらない。ZACK にはもっとイッパイ活動してもっと沢山の作品を聴かせてもらいたい。
●そんな貴重なCDだけど、334円でゲットしちゃいました。ボクって買物上手。


●ついでだから、もっとロックのハナシをさせてください。

THE BAWDIES「JUST BE COOL」

THE BAWDIES「JUST BE COOL」2010年
●このバンドの名前を聞いたのは、去年の終わり頃だったかな?例によって職場の若者が教えてくれた、コレ絶対聴いた方がイイですよって。やっと聴いたよゴメンね遅くて。そしてもっと早く聴けばよかったと反省。ファンキーなグルーヴには50~60年代R&Bの気分が漂ってて、ボーカルの声が愉快なほどダミ声。ミシェルガンの系譜に連なるカミソリのようなパンク魂とは違い、熱いコブシでボティを攻める泥臭いロックンロールなのでした。
●カップリングは下北沢シェルターでの実況収録ライブ6曲。1トラックにライブ30分超を詰めてシングルに収録するって 9MM PARABELLIUM BULLET とかもやってる手法だよね。コレ有効だよなあマジでウレシいもん。

THE BAWDIES「HOT DOG」

THE BAWDIES「HOT DOG」2010年
●厳密に言えばコッチのシングルを先に聴いたんです。でね、決定的にボクのココロを鷲掴みにしたのがね、やっぱりカップリング曲。ココでは PRIMAL SCREAM の痛快なロックチューン「ROCKS」1994年をカバーしてるんです!そんで90年代野郎であるボクは狂喜。より一層ワイルドでね~。このバンドが大好きになりました。



●今日の動画。



ONE DAY AS A LION「WILD INTERNATIONAL」研ぎすまされてる…。


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