雑誌「BRUTUS」の山下達郎さん特集が素晴らしい!
●ちょっと前に入手してるのに、今だにきちんと最後まで読みこなせてないほど。

「BRUTUS」の山下達郎さん特集

「BRUTUS 2月15日号/山下達郎のBRUTUS SONGBOOK 最高の音楽との出会い方」
●この特集、最初たちまち店頭から売り切れてしまって、その後重版されて別タイミングでもう一回店頭に並んだほどの反響で話題になりました。雑誌がこんな風に話題になるって最近聞いたコトないな。素晴らしい。
●ボクは、たまたまのキッカケでこの号の発売翌週に存在を察知。美容院に行って髪の毛切ってもらってたら、アシスタントさんが出してくれたのがこの特集号だった。その美容院の若手スタッフさんにはかなりの音楽マニアなお兄さんがおりまして、レジカウンターの裏にわざわざ YO LA TENGO の初期アルバムLPを飾るほど。ああ、この雑誌は彼の趣味なんだろうなーと思ったのでした。そしたら内容が激しく濃い!分量に自信がなくなってきたボクの髪の毛にパーマするくらいの時間じゃとても読破できない!
●さて、髪の毛サッパリした直後のボクは、この特集を探しにその日のうちに数件の本屋さんを訪ねましたが全然売ってない。うーそりゃそうだ、これは最新号じゃなくて一個前の号なのだから。そこでメルカリなどのフリマアプリで探したら、定価680円に対して2000円超の値段がついてる!アマゾンでさえ古本で2000円超え!なんじゃこりゃ!古雑誌でこんなに値段が釣り上がるなんて!
●出版社マガジンハウスもこれはイイ話だと察知したのか、1ヶ月後ほどにもう一度店頭に在庫が並びまして、それをボクは新橋ツタヤさんで買いました。2月号とか言ってるのに、4月に売られるってスゴイよね。

で、実際の内容も素晴らしい。山下達郎さんの長寿ラジオ番組がベースになってるんです。
●TOKYO FM 他 JFN 系列で全国放送されてる日曜午後のラジオ番組「山下達郎のサンデー・ソングブック」は放送開始からもう足掛け26年!1992年の開始当時は土曜日放送だったとか。山下達郎さんのような忙しい人がこれだけ長い間毎週番組を制作しているってのがすでにスゴイ。恥ずかしながら、ボクがこの番組の存在を知ったのはここ一年程度なんですけど。
●さらに、これはこの特集で知った衝撃の事実。基本選曲はオールディーズ中心なのですが、前後の番組でかかる新譜に負けないように、わざわざ達郎さん自身が選曲盤を自宅スタジオで音質補正リマスターをしているという!それもこの20年間欠かさず行われていたコト。スゲー!
●特集のテキストは、1300回に及ぶ放送内容のうち、達郎さんがセレクトした回から、そのままトークと選曲をテキストに起こしたもの。そこに音楽評論家の注釈が入ってる。達郎さん自身のトークの内容がすでにマニアックな楽曲解説で(しかも落語家のように早口!これでも最近は遅くなってるらしい)、特集の分量を読むだけでも大変。
●おまけにボクは、この特集に紹介された楽曲を配信サービス・スポッティファイで検索して、プレイリストにまとめてたりしていて。あまりにたくさんの楽曲が紹介されてるから検索操作だけで精一杯で、まともに音楽聴けてないし、特集の文字も頭に入ってこないほど。なにしろドゥーワップからジャズ、ポップス、ソウル、日本の歌謡曲とジャンルも時代も横断的で、レア音源なのかスポッティファイでもなかなか見つからないほどだったり。スポッティファイではその楽曲の再生数が表示されるのだけど、「<1000」という記号が出てきちゃう。つまり千回以下。この曲聴いたヤツ、全世界で1000人以下か!レア!

●ここ最近は、ラジオアプリ Radiko を駆使して TOKYO FM の本放送も聴いてます。今週は経営破綻寸前と言われるギターメーカー・ギブソンの特集。うーマニアックな切り口。気になった曲はスポッティファイで検索して後から聴けるようにする。
なんかスゲーなー、山下達郎さんは、この世に1曲くらいしか楽曲を出さなかったスタジオグループの音源をわざわざ蒐集してるわけだし、ソレをお蔵出ししてもらったモノをボクはスポッティファイでひとっ飛びでアクセスできるようになってるわけだし。イロイロスゴイ。確かにネットのサービスがあればレア音源にすぐに到達できるようになったとしても、山下達郎さんのような先達による教授がなければ、ボクは検索する動機を見つけられなかったワケで、イロイロと感謝。


もう一つ、「BRUTUS」の話題を。

BRUTUS特別編集 増補版 台湾 (マガジンハウスムック)

「BRUTUS特別編集 101 THINGS TO DO IN 台湾 増補改訂版」
●これも2017年7月に発売されたムックが、ページを追加して増補重版されたケース。しかもこれはただの重版とちょっと違う。ご当地・台湾で、ソーシャルバズを起こしたのだ。このムックの表紙は、台南市の下町の一角。台北に偏りがちな日本人の関心を台湾全土に拡大する意図があると思うんだけど(特集の内容も全土に及んでます)、現地台湾でもオシャレ雑誌として読まれてるこの「BRUTUS」、発売されると表紙の風景に対し「これが台湾を代表するの?」とネット上で論争に。ボクら日本人にとっては懐かしささえ感じる商店街の活気を写し取ったまで、と取れるけど、当の台湾の人からは「恥ずかしい」「看板が醜い」という反応さえ出てきた。一方では「台北101ビルだけが台湾じゃない、台湾全土に自信を持つべきだ」という主張も。
●すると、「BRUTUS」の表紙をパロディにした写真を加工生成できるアプリが登場。「もっとステキな台湾がある」とSNSに様々な人々が考える台湾の風景が数千枚もアップされた。ハッシュタグは元ネタをひねって「#BPUTUS」。雑誌側も海の向こうで起こった思わぬ反響にビックリしつつも歓迎。この増補版には「#BPUTUS」の写真を並べて「謝謝台湾」とメッセージしている。

「#BPUTUS」

●ネットを検索すると、台湾人だけじゃなくて、反響を受けての日本人からの「#BPUTUS」発信もタップリ。楽しいね、こういう前向きなお話は。


ということで、音楽。
山下達郎さん選曲に行くと見せかけて、台湾旅行で買ってきた音楽を。

午夜乒乓 Midnight Ping Pong

午夜乒乓 MIDNIGHT PING PONG「劇烈物語」2016年
●2016年の年末に台北に訪れた時に、目一杯CD買ってきました。その辺の経緯はアレコレすでにこのブログにも買いてるのですが、実際の音源紹介はほとんど手が回ってません。なにしろ何が何だかワカラナイものも多くて。
●コレも現場ではほぼジャケ買いでした。台湾インディーズのコーナーで見つけて、なんだかジブリアニメのヒロインみたいなイラストだなーとか思って。「乒乓」という漢字で「ピンポン」という意味なのか。スゴイな。
●で、日本に帰って、実際に聴いてみたら、カッコイイロックバンドでしたわ。女性ドラマー含む四人組(現在は三人組になってる模様)。90年代風のオルタナティブロック〜パワーポップといったところか。テンションをグッと抑えた録音で独特のクールさを演出してて、ソレがどこか「真夜中」な感じ。それでいて、時にギターが饒舌に歌う場面も。中国語のボーカルはやっぱりユニークだけど、乾いたギターの上ではなんの違和感もない。

SUNSET ROLLERCOASTER「BOSSA NOVA」

落日飛車 SUNSET ROLLERCOASTER「BOSSA NOVA」2016年
●コレはレコ屋の店員さんからオススメされたヤツだ。なんてオススメされたのか忘れちゃった…お互いがカタコト英語しか話せないから…それよりも店員のお兄さんの前髪パッツンロングヘアが、昔のふかわりょうみたいで。そんなことだけ覚えてる。
●コレも午夜乒乓と同じ質感のロックバンド。アルバムタイトルを真に受けたようなボサノヴァ要素は1ミリもありません。ただ、クールなギターロック〜ギターポップと言ってもコッチの方が少しだけメランコリック。実際に連想してしまったのは THE VELVET UNDERGROUND のサードアルバム。その中の「WHAT GOES ON」とか「CANDY SAYS」の雰囲気。録音の気配は完全に現代風だけど、少々ザラつく感じにやはり90年代のテンションの低いロウファイテイストを連想する。あ、彼らは英詞で歌うので、少し聴こえ方が違うかな。台湾とか関係なしに自然に聞けちゃう。

DOODLE「ENDLESS DREAMLESS」

DOODLE「ENDLESS DREAMLESS」2016年
コレは、完全なシューゲイザー!台湾にもシューゲイザーバンドがいるんだね!80〜90年代、COCTEAU TWINS から MY BLOODY VALENTINE そして RIDE SLOWDIVE まで繋がる UK シューゲイザーの流れを真っ当に受け継いた耽美かつサイケなメランコリー世界を、渦巻くギターノイズと物憂げなボーカルでシッカリ表現している。モゴモゴしてるから聴こえないけど彼らも英詞で歌ってる気がする。シューゲイザー好きなら、台湾文脈を無視して普通に楽しめるグローバル水準!コレもふかわりょう似の店員さんに教えてもらった音源だけど、彼はポストロックって言ってたな。

大象體操 ELEPHANT GYM「工作 WORK」

大象體操 ELEPHANT GYM「工作 WORK」2016年
●女性ボーカルが中国語で歌うスリーピースバンド。コレこそポストロックの質感。不思議なアクセントを持つリズムや端正なベースラインとギターリフは、マスロックの気配をも漂わせてる。コレはミニアルバムだけど、ジャケの作りもユニークで一際目を引いたかも。このバンドも、前述の他のバンドも、ナニげにみんな来日公演や大型フェスの出演を果たしてて、知る人ぞ知る存在になってるみたい。女性ボーカルと他の男子メンバーは兄妹みたいね。でもやっぱり細かい情報はワカラナイ。

巨大的轟鳴「老子有的是時間

GIGANTIC ROAR 巨大的轟鳴「老子有的是時間 AIN'T GOT NOTHING BUT TIME, SON」2016年
●バンド名から、さぞラウドなロックではないかと予想したけど、どちらかというとジャケのポップな印象が音楽の気分かも。パンクロックをベースにしながら、愛嬌のある中国語リリックの節回しと貪欲なミクスチャー感覚が、ハードさの中にポップなエンターテインメントが覗ける音楽。耳障りなほどの音圧はないけど、時にラップ調のボーカルとともにファンキーなグルーヴが駆動していく様などはカッコイイ。
●アルバムタイトルは台湾の諺なのかな?と思ったけど、特にそうでもないのかな。「時間だけはいくらでもあるぞ!」ってこと?

勞動服務 COMMUNITY SERVICE「海島聲事」

勞動服務 COMMUNITY SERVICE「海島聲事 CHRONICLE OF THE ISLAND」2016年
「労動服務」って…なんだか直球なバンド名ね。訳して COMMUNITY SERVICE か。ただし、音楽は本格的なミクスチャーロックだ。ウネるベースとハネるドラムがファンキーなレゲエミクスチャーに、ラップ調の中国語ボーカルが乗るだけじゃなく、チャルメラのような民族音楽の要素まで時に入り混じる。都会的なグルーヴでビートが走る時には、甘い歌モノがフックに登場して、まるで日本の SACHMOS みたいになる。
●アルバムタイトルにあるように、台湾アイデンティティにシリアスなアプローチをしてるようだ。もちろん歌詞はワカラナイけど、中国語サイトを探ったら、少数民族や古来からの文化への敬意、南部から台北に嫁いだ女の子の物語、原子力問題や人権問題などなどに言及しているらしい。

皇后皮箱 QUEEN SUITCASE「超時空歌女的快活」

皇后皮箱 QUEEN SUITCASE「超時空歌女的快活」2016年
今度はモッズだ!ネオモッズだ!オシャレな女の子ボーカルがメインになって、60年代スウィンギングロンドン〜80年代ネオモッズな世界観を丁寧になぞってる!この弾むようなビート感が、ほのかにR&Bでゴーゴーダンスしたくなる!でもギターが折り目正しくロックンロールで、ウキウキだ!基本的に英語詞で歌ってるから、スムーズに聴けちゃう。
●終盤の「緊緊相擁」という曲、「HOLD ME TIGHT !」と連呼する曲なんだけど(中国語タイトルもそういう意味っぽいね)で、なんとなく THE ROLLING STONES「SYMPATHY FOR THE DEVIL」のオマージュみたいになってて、コーラスとかソックリ。原曲の禍々しさは脱臭されて完全なポップに変換されてるけど。

旺福 WONFU「阿爸我要当歌星 PAPA I WANT TO BE A STAR」

旺福 WONFU「阿爸我要当歌星 PAPA I WANT TO BE A STAR」2015年
●このバンドは結構前から知ってて一枚CDを持ってる。このブログを遡ってみたら2008年に記載があったわ。それこそ台湾のモッズバンドとして有名で日本にも何回も来日してる。結成は1998年、2003年にファーストアルバムをリリースして今日までコンスタントに活動してるからベテランさんだよね。フロントマンは左上の紫マッシュの男性だけど、左下の金髪ギター女性も可愛らしくボーカルをとる場面も。名前も知らないんだけど、この人、キレイなお姉さんだよ。
●このアンディウォーホル風のポップなジャケ写のアルバムは8枚目とな。実は普通のCDよりも大きめ、わざわざ7インチEPと同じサイズにしている。ライナーノーツにはジャケに負けないカラフルな紙フブキが挟んであって、知らずにパラパラめくるといきなりパッと紙フブキが弾けるという仕組み。凝ってます。
●モッズロックとしての仕上がりは、前述のバンド・皇后皮箱 QUEEN SUITCASE の方が細部までシッカリ作り込まれてる。こちら旺福 WONFU はすっかりメジャーになったのか、徹底したポップスになっててちょっと味気ナイほどかも。昔と変わったのかな。ただひたすらカワイイ振る舞いをしてる感じ。童謡めいた曲まであるくらいだからね。


●まだまだあるんだけど、もう疲れたので、今夜はオシマイ。
●いつもCD買い過ぎなんだよ、ホントに。

●動画、タップリ。



●大象體操。マスロック。テクニカルな変則リズムを正確に演奏してます。ベースの女性スゴイ。




●勞動服務。台湾ミクスチャー。中国語のラップ。




●皇后皮箱。モッズ風。ボーカルのお姉さんが美人だね。



●午夜乒乓。90年代オルタナ風ギターロック。がゆえにビデオの演出も雑です。


●とあるSNSで繋がってるスペイン語圏の人からダイレクトメッセージがあって。
「北朝鮮のことをどう思ってるか教えてほしい」とな。スペイン語で。
●北朝鮮のこと、スペイン語だと「COREA DEL NORTE」っていうんだね。
●ただ、実はこの人、共産主義にシンパシーを持ってるらしいので、どう返事しようかなとちょっと悩んだ。
●でも今の北朝鮮はもはや共産主義とは無縁の独裁国家だよね。だから英語で辛辣なコメントを返信した。
●そしたら、「あなたの意見は理解できる。私の北朝鮮の関心はあくまで歴史的なものだ」だって。
●歴史的な関心とは??やっぱりお返事はスペイン語。そもそもスペイン語圏のどこの国の人だろ?


●NHK、土曜朝の番組「チコちゃんに叱られる」がオモロイ。
●朝ドラ「半分、青い。」の土曜日放送分の直後に始まる新番組なんだよね。
●根本の部分は、NHKらしい、教養クイズ番組なんだけど。

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番組MCチコちゃんの、リアル着ぐるみ+バーチャルCGを合成した動きがチャーミング。
●それを前提にした、チコちゃんのニクたらしいキャラがメッチャ笑える。
●正解が言えないと「ボーッと生きてんじゃねーよ!」って怒鳴られる。
●大人ゲストが、5歳児設定の女の子に罵倒される。ぼーっとしてちゃダメね。
●正解検証VTRの仰々しくてちょっぴりふざけた作りもナイス。
●土曜日まで早起きして朝ドラ見るのは、ちょっとハマり過ぎと思ったけど、
●この番組を見る意味も含めて、土曜日の早起きが有意義になった感じだよ。
●あ、ポスト「めちゃイケ」のナイナイ岡村さんの新仕事でもあるな。


●映画関係の話題。

「セッション」

●それと、映画「セッション」を観た。ネットフリックスで。
うーむ。コレはパワハラ映画じゃないか。
「ラ・ラ・ランド」と同じデイミアン・チャゼル監督だから観てみたのに。
●血まみれドラムはスゴイけど。でも後味が悪いなあ。
●あ、コレ、監督の若かりし時期の実体験を元に脚本を書いてるらしい。
青春は、誰にとっても苦い味ってことか。

4月から一緒に仕事してる派遣社員のYさん、すごい映画好きだと判明して話が盛り上がる。25歳、若いのに映画好きだなんて珍しい。
●映画館もシネコンからミニシアターまで行くし、配信サービスも使う。アニメも1クールで30本チェックする猛者。
●ただ、最近はDVDレンタル店が衰退してて不便してるとな。
●都立大学に住んでるのにレンタル店がないんだってさ。だから中目黒ツタヤまで行くとか。ヤバイ、レンタル市場もネットサービスに駆逐されるのか。ネットサービスではどうしても網羅できない作品はやっぱりあるわけで、それを補完する存在としてレンタル店にも頑張ってほしい。今週はボクだって4枚レンタルしたよ。
●それと、彼女が今の若者っぽいなーと思ったのは、会話の中で知らない映画のタイトルが出てくると、即座に検索してネットの風評を5つ星評価でチェックするのだ。ボクは素人さんが投票して定まる星の数なんて気に留めないタイプなんだけど、それは古いスタイルなんだろうな。映画評価が集まってるSNS連携アプリ「FILMARKS」をオススメされた。

●今週ウチの職場に来た研修中の新入社員、映画「トレインスポッティング」のTシャツを着てた。おいおい、1996年の映画だよねソレ。君が生まれた頃の映画なのに好きなのかい?続編の「T2」で惚れ込んだとな。ああボクは「T2」は観てないな。今度チェックするか。ちなみ彼のPCには大友克洋「アキラ」のステッカーが貼られてた。
●ウチの高校生コドモ、ノマドヒヨコは、なぜか松本大洋原作「鉄コン筋クリート」今敏監督「パプリカ」を観てる。オマエらもチョイチョイ渋い作品を探してくるな。完全にボクの世代の映画じゃん。「パプリカ」が好きなら原作の筒井康隆さんを探ってみたらいいんじゃないか?「時をかける少女」原田知世版細田守アニメ版も観てるもんな。
●個人的には「パプリカ」のサウンドトラックが興味深い。P-MODEL・平沢進が手がけているんだよね。



●さて、ゴールデンウィークの振り返り。
●横浜に行ったと前回記事に書きましたが、横須賀にも行きましたよん。生まれて初めての横須賀。

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三笠公園CRAZY KEN BAND「タイガー&ドラゴン」のリリックに登場する地名だね。だからちょっと立ち寄って見た。

 「トンネル抜ければ海が見えるから そのままドン突きの三笠公園で
  あの頃みたいにダサいスカジャン着て お前待ってるから急いで来いよ」

●確かに、JR横須賀駅方面からトンネル抜けて横須賀街道を走ってくると、ドン突きみたいな位置にこの公園がある。ワイフが「ドン突きってドコの方言?」とか言ってるのはとりあえずスルー。なるほど、戦艦「三笠」が置いてあるから「三笠公園」だったのね。
「三笠」は、日露戦争・日本海海戦で日本海軍旗艦として戦った戦艦。東郷平八郎さんの銅像も、まるで宇宙戦艦ヤマトの沖田艦長のような存在感で立ってる。でも気の毒に若い男女のグループに「ナニあれ?!将軍?なんかウケる!」と爆笑されてた。東郷将軍はただ立ってるだけなのに笑われて気の毒。まー日本連合艦隊に負けちゃったロシア・バルチック艦隊も気の毒だよな、バルト海からアフリカ〜東南アジアまでぐるり回ってヘトヘトになりながらやっとウラジオストクまで近づいたと思ったら、その目の前でコテンパンにやられるのだから。

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そんで、一番楽しみにしてた、横須賀本町「ドブ板通り」。
●かつて戦前の時代は、ホントに道の真ん中にドブ川が流れてたそうで、旧日本海軍の工廠から鉄板をもらってドブ川を塞いだそうな。だから「ドブ板通り」。アメリカ軍や自衛隊の基地が近所にあるので、そこはかとなくコスモポリタンな気配が漂う。アメリカドルがお買い物に使えるとか、英語対応の不動産屋さんが目立つとか。自衛官の制服を着たお兄さんや、迷彩服を着た黒人さんも普通に歩いてる。
ミリタリー系の古着屋さんがたくさんあるので、ちゃんと買い物しましたよ、USエアフォースのオフィサーシャツを。祝日とあってかフリマもやってた。ファイヤーキングのビンテージなマグカップも購入。ワイフも昭和気分の古着ワンピースを購入してた。あと映画のDVDを100円で買った。

●横須賀といえばズバリ「スカジャン発祥の地」でもある。やっぱスカジャンをゲットせねば。スカジャンのお店はいっぱいあったけど「MISAKA」というお店が一番しっかりしたコダワリを感じた。お店オリジナルのスカジャンを作って、形や裏地、そして刺繍に一工夫を加えてるとな。
●本来はアメリカ軍兵士が日本のオミヤゲとして買っていったスカジャンは、刺繍に「JAPAN」の文字を入れるのがオーソドックス。でもここのオリジナルは敢えて「YOKOSUKA」って刺繍するとな。ソッチの方がボクにはカッコいいと思えるな。別の場所で買った、なんちゃってスカジャンと区別できるから。今の時期でも着られる綿入りでないバージョンを購入。帰りの電車の中で早速着てしまった。
●刺繍も色々な種類があると見せかけて、歴史的に定番化したデザインもあるとな。「ALASKA」という文字を記したスカジャンはシロクマとかハスキー犬が刺繍されるらしい。コレが全然ハスキー犬に見えない…むしろ狛犬に見える顔で…なんとも味わい深いわ。

●そしてグルメ。「海軍カレー」が名物とあって、カレーのお店に行列がいっぱい出来てる。
●でもボクのお目当ては、アメリカン・ハンバーガー。ここでデッカいバーガーを目一杯かじりたい。ただコッチもたくさんお店があるのにどこも大行列。「TSUNAMI」というお店が有名らしい。品揃えがユニークで、ジョージワシントンバーガー、バラクオバマバーガー、ドナルドトランプバーガーなんてメニューもある。ボクは素朴にロナルドレーガンバーガーが食べてみたかった。第七艦隊バーガーは色々積み重なって高さ25センチ!5200円もするとな!しかしランチタイムを過ぎても長蛇の列が切れない。このままディナータイムに突入しそう。

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●しょうがないので「TSUNAMI」のお隣のお店でバーガーを食べることに。トルコ系のお兄さんたちがせっせと料理を作ってる様子から、同じハンバーガーであっても実は全然アメリカンじゃない気配が。だって軒先には普通にドネルケバブがドンと置いてあるし。お肉もビーフだけじゃなくてラムも普通に取り扱ってるし。でもね、いざ食べてみたらボリュームたっぷりで大満足。アメリカンではないハーブで味付けした個性的なお肉もよかったです。「ARABELLAS」って名前のお店だったかな。写真の料理で1200円、ソフトドリンクとたっぷりのフライドホテト付きです。

●ちなみに、この街にちゃんとしたレコ屋はなかったなあ。ラッキーレコードというお店を、ドブ板通りの手前に見つけたけど、品揃えと価格、コンディションでちょっとキツイかと。


●さて、音楽。ジャパニーズレゲエ。

FIRE BALL「ZERO」

FIRE BALL「ZERO」2010年
●前回記事で紹介した CRAZY KEN BAND の楽曲「ハマのアンバサダー」に客演してた、レペゼン横浜の四人組のレゲエユニット横浜ってレゲエが盛んな街だなーって印象が出てきたのは、地元のサウンドシステム MIGHTY CROWN が1999年にサウンドクラッシュ世界一を勝ち取り、一気に武名を上げたのがきっかけではなかろうか。そんでこの FIRE BALL というユニットは、この MIGHTY CROWN の関係者ということを今回初めて知った。へー。
●二人のディージェイ、一人のシンガー、もう一人はセレクターか。荒々しいリディムはテンポ速めで、巧みな押韻が施されたリリックと高速なマイク捌きに圧倒される。ダミ声ディージェイ二本マイクにエモーショナルで爽やかなシンガーの声が交差して、ワイルドさとスウィートさが絶妙なバランスで同居。ダンスホールレゲエの基本的フォーマットを真っ当に踏襲する姿勢も明白。中にはクラシックなリディムのオマージュであるかのようなモノもあって、ジャマイカのシーンと地続きの感覚で楽しめる。ドカドカとドライブする迫力につい体が揺さぶられるね。
ジャパニーズレゲエってあまり聴いてなかった分野だったんだけど、もっと聴いてみたくなっちゃった。

湘南乃風「湘南乃風 〜SINGLE BEST〜」
湘南乃風「湘南乃風 〜LIVE SET BEST〜」

湘南乃風「湘南乃風 〜SINGLE BEST〜」2004〜2011年
湘南乃風「湘南乃風 〜LIVE SET BEST〜」2004年〜2011年
横浜&横須賀エリアと、湘南エリアはちょっと違う位置付けと思ったけど、せっかくだからジャパニーズレゲエ繋がりで聴いてみる。実際、横浜のレゲエユニット INFINITY16 から分派したグループって感じもあるっぽい。これはレンタル落ちで安く売ってたのをまとめ買いしたベスト。金色「SINGLE BEST」「オモテベスト」銀色「LIVE SET BEST」「ウラベスト」という位置付けらしい。
●つーか、その前に、そもそもの前提で彼らの音楽が、果たしてレゲエなのか???結構微妙だと思ってた…。ケツメイシのブレイク(2005年前後)くらいの同時期に登場した印象があって、やや後発の GREEEEN も並んだカッコで、ラップのスタイルでイイ話を聴かせるスタイルが、当時のバズワード「マイルドヤンキー」の価値観にハマってる感じがあった。昔からの友達、地元の仲間、大切な恋人、守るべき家族、捨てられない夢、うまくいかなくても俺は挫けない…。こうした美学をストリートカルチャーに結びつけて饒舌なラップに乗せて歌うのは実に効果的だとは思う。でも、これ、レゲエだっけ?テレビ番組「クイズ!ヘキサゴン」からスピンアウトしたおバカタレント上地雄輔が、2008年あたりから別名義「遊助」でレゲエ風アーティストになっちゃったトコロで、このヘンのシーンはなんだかキツイなあと思っていたよ。アルバム前者「SINGLE BEST」のディスク1は、率直にいうとそんな「イイ話」が満載の内容だ。楽曲「カラス」なんてまじでヤンキーな歌だなー。ヤンキーマンガ、高橋ヒロシ「クローズ」を連想するよ。湘南乃風高橋ヒロシ氏にジャケイラストを描いてもらってたりしてるしね。
●しかし同じ「SINGLE BEST」ディスク2は、そんなメジャーヒットを素材に使いながらも現場感を意識したメガミックスになってて、ダンスミュージックとしての機能が強調されてる。ダンスホールレゲエの様式に忠実な FIRE BALL と比べて、少々アレンジがジェイポップしててフォーカスがトボけてる感じはあるが、ワサワサしたグルーヴは確実に存在してるのが見て取れる。レゲエかどうかは関係なしに、野外フェスでタオルぐるぐる回してたらさぞ気持ちよかろうってコトは間違いない。ボクが彼らを最初に認識したシングル「覇王樹」は素直なスカビートが痛快だよ。
●さて、「LIVE SET BEST」となると、より一層現場感を意識した選曲になってて、有名シングルを避けたアルバム収録曲をメインにしてワイルドさを増幅させてる。マイルドヤンキーの美談めいた心情とかは一旦忘れて、目の前の大騒ぎだけに注力してる感じが潔い。そうだよ、理屈抜きでドカドカに暴れてくれよ!
「LIVE SET BEST」ディスク2はメンバーのソロ名義楽曲などが収録されてるが、最後の数曲はリディムトラックのみボーカルなしのトラックになってる。これを落ち着いて聴いてみると、うーん、なるほど、確かにダンスホールレゲエかもなーと思えてきた。ダンスホールは時代の流れでフレキシブルにスタイルを変貌させてると思えば、日本の地で特殊進化を遂げたとしてもそれはそれで正解かもね。







●「レゲエ砂浜ビッグウェーブ!」だそうです。



ゴールデンウィークを、横浜で過ごしてます。
●この春からコドモ二人ともが高校生になったから、連中はほったらかしにして夫婦二人でデートするのです。

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●横浜市街から横浜港にギュッと突き出した観光名所「大さん橋」の上から、みなとみらいエリアを撮影。

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●初めて来た「大さん橋」なめらかな曲面で立体的な起伏を描くウッドデッキが楽しい。スケボーで縦横無尽に滑ったらとても楽しそうだが、当然そんなことは禁止されてます。
●天気のいい休日に観光客の皆さんもいっぱい。写真じゃわからないけど、皆さんデッキにペッタリ座り込んだり、寝転んだりとノビノビ過ごしてる。地面に傾斜がついてると、人は自然とそこに寝そべってしまう。フラットな床だったらしないだろうに。不思議な人間の習性を引き出した建築家の勝利を見た。

●横浜といえば、横浜駅周辺でのレコ屋めぐり(レコファン横浜店)と、みなとみらいの横浜美術館&大型モール、元町&中華街での買い物&食事、程度の歩き方しかしてなかった。しかし今回は、その中間エリア、馬車道駅〜日本大通り駅のあたりを散歩。昭和初期に建てられたクラシックなビルヂングや、そんな古い建物をリノベーションした趣味のいいセレクトショップをチェックして過ごす。へー、こういう横浜の表情って見たことなかったなあ。
●さらには、独特の歴史アピールもスゴイ。なんとなく歩いてると「近代下水道発祥の地」とか「消防救急発祥之地」とか、そのバリューの重みが判断できない史跡案内が突然登場してくる。かつては文明開化の最前線であったというプライドがスゴイ。この辺が、日本の首都・東京のソバにありながら、呑み込まれることのない個性を守るメンタリティの根底にあるのね。観光スポット周遊バス「あかいくつ」ってネーミングもナイス。もちろん乗りましたよ、元町から桜木町まで。
●そして、横浜DeNAベイスターズの存在感!横浜スタジアムに近い日本大通り駅の中はベイスターズのポスターでいっぱい。最近はベイスターズも強いもんね。カープやホークス、イーグルスなどなどローカルに根ざした球団の存在感が目立つけど、ベイスターズも完全に横浜の一員として歓迎されてる感じがする。なんだか楽しそう。一方でローカル球団になれない文字通りの巨人/ジャイアンツの衰亡が悲しいね。


●ということで、横浜/ィヨコハマ!に縁深いアーティストの音楽を聴いてみる。

CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンドベスト鶴」
CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンドベスト亀」

CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンド・ベスト鶴」1998〜2010年
CRAZY KEN BAND「クレイジーケンバンド・ベスト亀」1998〜2010年
ィヨコハマは本牧育ちのィヨコワケハンサム・横山剣率いるクレイジーケンバンドのベスト。2010年リリースなのは横山剣氏生誕50周年記念だったから。ということは、2018年とあっては剣さんアラフィフ通り越してもう58歳になって実は立派なアラカンじゃん!ィイーネ!ィイーネ!ィィイーネ!平成も来年には終わろうとしてるのに、昭和シンパシーを全開に表明してるトコロが実に「大人の粋」ですな。たっぷりのユーモアと粋と洒落っ気を絶妙なさじ加減で配合して、シズル感たっぷりのエンターテインメントを繰り広げる度量は、若い頃からのヤンキーなヤンチャっぷりから滲み出る、成熟した大人の茶目っ気なのか。カッコいい人生の大先輩。
●色気と脂っ気を同時にたっぷり歌う剣さんのユーモラスなダンディズムが先走るけど、バンドの演奏はいつもマイルドかつメロウで、しっかりとアダルトオリエンテッド。洒落たファンクネスに思わず腰が動く。別に最新のモードにおもねってるわけじゃない。一方で単純な昭和懐古主義に陥ってるわけでもない。こうした独特の洗練こそが横浜の個性なのかな。ビンテージなアメ車への偏愛をハッキリ表明する剣さんのイメージも入り混じって、オールディーズへの憧憬やローライダー趣味を隠さないアメリカ西海岸のチカーノファンクの美学を連想しちゃうよ。
●楽曲「ハマのアンバサダー」でコラボしてるレゲエチーム FIRE BALL が好演。別にレゲエをやってるわけでなく、むしろなんちゃって中華風エキゾチカ歌謡。そこに達者なディージェイぶりで活躍。そんな彼らもレペゼン横浜、メンバー全員横浜出身なはず。彼らの音楽も聴きたいな。楽曲「肉体関係」を相互客演して2バージョン作った間柄の RHYMESTER もとてもいい仕事。


娘ヒヨコに進めたSF小説。

横浜駅SF

柞刈湯葉「横浜駅SF」2016年
横浜という街の本当のコアブロックが桜木町〜関内〜元町から海沿いの間のエリアだと知ってしまったら、そこから離れたJR横浜駅はただのターミナルでしかないことがわかっちゃったのですが、とはいえそのターミナルとしての存在は巨大、東急線・京急線・相鉄線・横浜市営地下鉄がここに絡みついて本当にデカイ駅になっちゃってる。そんで、駅周辺は再開発に継ぐ再開発で無限に終わらない工事が続き、巨大化が今尚進んでいる。
そんな状況から冗談のような着想を得たSF小説がこの本。いつしか人類の意図を無視して自己増殖を始めた横浜駅は、工事を繰り返してとうとう本州全土の地表を駅舎で埋め尽くしてしまった。富士山すら表面を全部エスカレータで埋め尽くされた。SUIKA端末を埋め込まれた人間は「駅の中」での市民生活を享受できるが、SUIKAを持たない者はわずかに残された沿岸の僻地「駅の外」で、自動改札からこぼれ出てくる廃棄物を漁って生きてる状況。主人公はそんな「駅の外」から「18きっぷ」を握りしめ「駅の中」へ。駅舎の自己増殖を海峡を挟んで拒んでいる九州と北海道の武装勢力も絡んで、巨大なディストピア「横浜駅」での冒険が始まる。いやーあまりにバカバカしい設定に大笑いしちゃった。
●そもそもは、小説投稿サイト「カクヨム」にアップされた作品で、そこで高い評価を得て書籍出版化。おまけに現在コミカライズまでされてるからスゴイ。ヒヨコは小説投稿サイト「小説家になろう」由来の、いわゆる「なろう」系のラノベも読むので相性がよかろうと思ったのだが、案の定爆笑しながら楽しんでくれた。高校一年生・JKになったのに、アホな趣味はそのまま温存で実に頼もしい。

●ああ、なぜボクがこの小説にたどり着いたかにも言及しておこう。「全国高等学校ビブリオバトル2017全国大会」という催しを紹介する新聞記事で知ったのです。「ビブリオバトル」とはオススメの本を題材に定められた時間で書評をスピーチ、いかに聴衆に読みたい気持ちにさせたかというゲームで、大学生や高校生の全国大会まであるそうな。2017年の全国大会で優勝した群馬の女子高生がオススメしてたのがこの「横浜駅SF」。そもそものネタ設定からユニークだけど、彼女の丁寧なプレゼンもステキでね。普段新聞を全く読まないボクが、病院の待合室でたまたま見かけた記事から、こんなに楽しい発見をすくい上げたという達成感もコミで面白かった。

●最近は、コドモたちがボクの蔵書を読みたがることが多いな。
●ヒヨコは「横浜駅SF」だが、長男ノマドはウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」「モナリザ・オーバードライブ」「クローム襲撃」をボクの本棚から持っていった。




●「どす黒く淀んだ横須賀の海に 浮かぶ月みたいな電気クラゲよ ハッ!」



●「日本全国の肉体関係者各位に告ぐ 淫らな男女関係は危険だ 恋のルサンチマン!」


●いきなり、どうでもいい話題だけど。
少年ジャンプ連載「HUNTER X HUNTER」がここ二週連続で休載になってる。
●あら、冨樫先生、もう息切れしてまたも休眠状態に入っちゃったかしら。
●最近はちょっと頑張ってる気配があったのに。権謀術数魑魅魍魎の陰謀戦「カキン帝国王位継承編」はハリキッてる感じがあったのに。ピカレスクな魅力溢れる悪役集団「幻影旅団」も乱入して来たしさ。でもお休み!なのか?
●編集部としては「お休みしてもいいですから、単行本一冊作れる分だけは描いてください!」とか言ってるのかな。

●さらに、どうでもいい話だけど。
フジテレビ月9ドラマの新作「コンフィデンスマンJP」は面白いぞ!?フジ嫌いのボクなのに。
長澤まさみが、新しい魅力で生き生きしてる。チャランポランで行き当たりばったりな巨額詐欺を仕掛けてると見えて、すごく巧妙な仕掛けでダマシの対象や身内の仲間だけでなく、視聴者までもビックリさせてくれる。コミカルなキャラ造形とよく出来た脚本/世界観が斬新に見えた。この騙し騙され二転三転のストーリーモノを「コンゲーム」って呼ぶみたいね(「オーシャンズ11」とかが同類)。共演者の小日向文世さんはテッパンとして、東出昌大くんもとても頑張ってる。最高だわ。

●どうでもいい話、三つ目。

「キズナアイのBEATスクランブル」

バーチャルユーチューバー・キズナアイをどう面白がったらいいのか、まだよくわからんけど、このキズナアイ初の冠番組「キズナアイのBEATスクランブル」がBS日テレで放送開始されて、それを Hulu や TVer で見てる。で、評価が定まらないから息子ノマド高二に「キズナアイどうよ?」と質問したら、ボクが配信でみてた同じ番組をHDRで録画してやがった。図らずも親子別系統で同じコンテンツに到達してた。
●生の人間とのヤリトリがスムーズすぎるから事後編集に手間かかってるのか?と聞いたら、あれはリアルタイムのモーションキャプチャーで声も動きも同一人物(正体は隠し)がやってるとな。そうだな、生配信の時はそうじゃないと出来ないよな。
●でもモーションキャプチャースタジオの設備とか、どんだけの規模のものを使ってるんだろう?ボクはゲームメーカーさんの設備で、格闘キャラのアクションの動きを作るスタジオを見学したことがあるけど、トランポリンを用いてバク転とかのアクロバットも収録するので、軽くバスケコート程度の広さ高さが必要、結果スゲエ大げさな施設になってた。今は技術革新で超簡単に運用できるのかしら。

●どうでもいい話、パート4。
欅坂46のアプリゲーム「欅のキセキ」、頻繁にアップデートをかけてるうちに、微妙にゲームバランスが変わってきた。毎週入れ替わるイベントで、無課金では歯が立たないレベル設定を仕掛けてきてる気がする。で、課金を絶対しないボクは離脱しようと思ったのだけど、今週のイベントでは運営が微妙にまたハードルを下げて離脱を食い止めにかかった。もうゲームそのものよりも、ゲーム運営の課金バランスへの姿勢を探るコトがボクの興味の中心になってきた。
●4月からひらがなけやき二期生(第三世代)もゲームに登場した。シンクロするように、深夜番組「KEYABINGO!4」ひらがなけやき坂のみ(第二第三世代)の出演だけでやってるみたいね。さあさあ、新陳代謝を繰り返して、新商品の女の子を棚に入れる時期だよ!

●どうでもいい話、ナンバー5&6。
今週は、4月入社の新入社員3人が、ウチの部署に一週間見学に来てた。
●で金曜日の夜はその3人と飲み会。聞けば生まれは1995年とな。うおーキタキタ!新人の人生フルと、ボクの社歴がニアイコールになる時代がキタ!明らかに息子ノマドに近い世代感を持つ連中ってワケだね。ただ彼らSNS世代の特徴なのか、コミュ力が異常に高い。他人からの自分の見え方に意識的だし(ボクは全然それが出来ない。予想以上に変人だと思われることを知るとマジ凹む)、研修最終日に課したプレゼンも鮮やかで管理職は絶賛したそうな。
●これもSNS世代感覚の「仲間意識」の持ちようなのか、聞けば少なくとも週の半分くらいは同期仲間で飲み会をしてるとな。外の友達とも会ってるようで、そんで彼女もいるようで、じゃあ毎日飲んでるんじゃん。「昨日は朝5時まで語ってました!」その社交へのリソース投下は素朴にハンパないなと思った。まだ初任給もらってないから財布の中身は学生のママなのに。
●で、一週間だけの付き合いにすぎないボクらを彼らは飲み会に誘う。部長も若者に慕われて嬉しかったのか、珍しく全額オゴリでみんなをご馳走してくれた。でも、下手すりゃ年齢二倍のオッサンたちと話したいなんて思うか?ボクならイヤだ。でも飲み会なんて行きたくないけど断れないし、下向いて先輩の言うことに「あーはい」と頷く程度しかしないだろう。なのに彼らは「オレ先週彼女に振られちゃって!」とかメッチャフランクな話題をボクらに聞かせる。そんで二次会までボクを引っ張り込む。「先輩、まだいいじゃないですか、もう一軒!」なんだこの浸透力は!スゴいよキミら。開成〜東大というから特別アタマがいいのかもしれないけど、そんな優秀なキミがなぜ弊社でいいと思ったの?すぐに転職しちゃうかも。
1995年生まれか…。あの年は、阪神大震災、オウム真理教事件、ウィンドウズ95発売、「エヴァンゲリオン」テレビ版初放送。キミは「エヴァ」は見てないよね?「でもカラオケはバッチリですよ!」

そしたら、この飲み会帰りのタクシーで、携帯電話をなくした…。アタタ。
●タクシー会社に電話したら、愛宕警察署にお届けしたとのこと。時刻でいうとボクが下車した1時間以内に運転手さんは届け出してくれてたようだ。よかったー!ありがとうございます!早速警察署に電話して夜に出向くことに。
●土曜日の夜の警察署は静か。カウンターの若い五分刈りお巡りさんと手続きを済ませて携帯電話をゲットしてると、奥のオフィスでの電話の会話が聞こえてくる。「はい、愛宕警察署です。ヘビが出た?大きなヘビ?場所はどこで?自販機のウラ?」こんな都心にヘビがでるのも不思議だが、ヘビが出ると警察署に電話がかかってくるのか。お巡りさんもちゃんと対応してる。ヘビ退治も警察のお仕事なのか。
●携帯電話をもらっての帰路、地下鉄の駅まで歩いていたら、パトカーが二台、牛丼屋さんの前に停まってる。ん?もしかして?!6人ほどのお巡りさんたちが自販機が並んでる場所の裏側を懐中電灯で照らして何かを探してる。うわ、ここがヘビが出た現場か!ヘビ一匹で警察官6人パトカー2台が出動するのか!すげえな!
…東京は平和でよかった。真夜中の都心で持ち主の手から離れた携帯電話が、盗まれたり売り飛ばされたりすることもなく、その数十分後には警察の遺失物担当の手に届いてた。土曜の夜の彼らの仕事はボクの携帯電話とヘビ退治。これがヘビ退治じゃなくて、どこかの国みたいに丸腰の黒人青年を射殺したとかだったらどんな気がするだろう。本当によかった。



音楽。2000年代のザラザラとササクレた、ブルースロック。

COLD WAR KIDS「LOYALTY TO LOYALTY」

COLD WAR KIDS「LOYALTY TO LOYALTY」2008年
●浜松町の街で夜更かししたり、自室のベッドでずっと配信見てたり(今は海外ドラマ「アメリカンホラーストーリー」に夢中)と、週末の生活リズムは乱れ気味。で、日中はドップリ眠って、夕方になってから近所のカフェに出張って、マンガや雑誌や買い溜めた本をダラダラ読む。一番安いアメリカンコーヒーをブラックで。お店のBGMでは有線放送で今週28歳の若さで急逝したEDMの英雄的DJ、AVICII の楽曲が何回もかかってる。でもボクは iPod でコレを選んでイヤホンを耳にツッコむ。
●95年生まれ、00年代育ちの新入社員くんの一人は、自分の世代の代表的なテレビ番組に「はねるのトびら」を上げてたっけ。確かに00年代を代表するお笑い番組だったかも。彼が「電波少年」「エヴァ」 KURT COBAIN も知らないのは当然、自分が年寄りになってくのを感じるよ。一方で、ボクにとって00年代はロックンロールリバイバルの時代だった。ガレージ・リバイバルとかポストパンク・リバイバルとか、アレコレの捉え方がされてるけど、手っ取り早く言えば、様々なアプローチのロックバンドがたくさん登場して様々なルーツを様々な個性で解釈して発信したということだ。その豊饒さは見逃しちゃいけない。ボクはオッサンだが、自分に居心地のイイ時代に安住するつもりはない。自分も00年代を生きた当事者であるコトを忘れてはいけない。
●このバンドは、ロサンゼルス〜ロングビーチ出身ながら、その音楽は土地のイメージからはかけ離れてる。ブルースロックの影響下にあることは明白なんだけど、録音の仕方に独自の個性があって、冷たい空気と殺伐とした緊張感がエコーのスキマに忍び込んで、どこかいつもブルースにつきまとってしまうノスタルジアやルーツへの敬意を一旦完全封殺してしまってる。それが耳に新鮮で、今日は彼らの音楽をヘビロテ。異常に強調された荒々しいスネアとキックのササクレぶり。粗末なリバーブで輪郭がボヤけるギターは、ややヘタウマだが太くのたうつ様子は不気味にブルースを暗示させる。楽器の数を最低限まで削り取って虚飾を剥ぎ取ったら、地下倉庫にしまわれた骨格人形のような薄気味悪さを醸してしまった。そんな冷え切ったバンドサウンドの中で高い声のボーカルが不穏に叫んでる。
「冷戦の子どもたち」は紛れもなく80年代に少年期を過ごしたボクのコトだ。95年生まれの新入社員くんにとっては冷戦も歴史教科書の中の大過去。あの時代、ある日ソ連から突然水爆が飛んできて世界中を放射能の業火で焼き尽くすかもしれないという漠然たる恐怖の感覚は、宗教テロや乱射事件が交通事故のように日常に溶け込む現代とは一味違うよね。そんな思い出と、氷点下の汚れたブルースが錯綜する。

COLD WAR KIDS「ROBBERS COWARDS」

COLD WAR KIDS「ROBBERS & COWARDS」2006年
●このバンドのファーストアルバムで、前述「LOYALTY TO LOYALTY」の一枚前の作品。無理矢理ひねり出してみれば、同時代の先行バンド、THE WHITE STRIPES 〜 JACK WHITE の音楽、ドラム+ギター二人編成のガレージロックとブルース回帰志向と結び付けられるかもしれないけど、そこまでヤリ切っていない不器用さが結果的に彼らの奇妙な個性になってる。相変わらず殺伐としたガレージブルース。ホンキートンクピアノの含有率が高くて、幾分セカンドアルバムよりもキャッチーかもしれないけど、わかりやすくバタバタと走るロックンロールのビート感はやっぱり見当たらなくて、暗闇で孤独に叫ぶボーカルとギターとドラムが絶望的に清々しい。



●「HANG ME UP TO DRY」。公式動画はファーストアルバムの曲しかないようだ。セカンドの方が好きなんだけどな。


●カフェで読んでたマンガ。
●山下和美「ランド」6巻。
●諫山創「進撃の巨人」25巻。
●たかぎ七彦「アンゴルモア 元寇合戦記」9巻。
●かわぐちかいじ「空母いぶき」9巻。
●柳本光晴「響 小説家になる方法」8巻。
●岩本ナオ「金の国 水の国」。
●森薫「乙嫁語り」10巻。
●コトヤマ「だがしかし」9〜10巻。
●石田スイ「東京喰種:re」15巻。
●おかざき真里「阿吽」7巻。



●財務省の事務次官が、セクハラ疑惑で辞任。
●その日の深夜0時からテレビ朝日が会見、「ウチの女性社員がセクハラ被害を受けてた」と発表。
●週刊誌が報じた「音声」は、テレ朝社内で上司にスルーされたので女性社員がリークしたものだった。
●「音声」の内容は、「抱きしめていい?胸触っていい?手を縛っていい?」とか。
●事務次官はいまだに疑惑を否定し裁判も辞さない姿勢だが、テレ朝は財務省に抗議をするとのこと。

●このニュースの内容に、率直にいうと、ボクは特に興味はない。アホか。
●ただ、この内容がどのようにダイレクトに世に伝わったのか、に関心がある。

●テレビ朝日自身は、この時間はバラエティ(マツコデラックスの番組)なので、コレを生中継はしてなかった。
●地上波テレビ局においては、NHK含めてニュース番組が終わってしまっている。
●日本テレビは、ギリギリで放送時間を終える形で、速報として会見が始まることを必死に伝えてた。
●唯一、フジテレビだけがニュース番組を放送していたので、会見冒頭10分ほどを生中継することができた。

●ボクは、テレビ朝日の仕掛け、と見て ABEMATV で中継するのか?と思ったのだが。
●結果としてナニもしないまま、リピート配信で当日の報道ステーションが始まっただけ。

●うーん、じゃあドコでこのテレ朝会見を見ることができるのかな?と考えて。
●YAHOO のトップページに、日テレ系の24時間ニュースの配信があることを思い出した。
●ここで約40分の会見のフルを見ることができた。
●ちなみに、YAHOO は TBS系のニュース配信もしているが、深夜0時〜早朝5時までは配信休止のようだ。


●ここで気づいた事は、3点。

●その1、地上波テレビは編成上の柔軟性がないので。
●ニュース枠がその時間にあれば、命がけでネタをブッ込むが(フジ、日テレの努力)。
●ニュース枠拡大はなかなか出来ない。少なくともこの程度のネタでは。
●地震や津波、Jアラートは別だろうけどね。

●その2、結果的にインターネットのサービスで情報にリーチ出来たが。
●ネットサービスそのものが運営する番組には取り扱う能力がなかった(ABEMATV のスルーっぷり)。
●YAHOOのサービスも、結局ソースはテレビ局由来の情報生配信だった。

●その3、そもそもで、この疑惑の火蓋を切ったのは、週刊誌。
●でもね、ソースは週刊誌、なんだけど。
●このネタを生々しいモノにした「音声」は、週刊誌が運営するネットサービスだった(デイリー新潮)。
●具体的には、粗末な素材がYOUTUBEチャンネルに上がってました。

●んん?
●情報が流れる一次発信は、インターネットだ。
●そして、この情報は、ソーシャルメディアで大拡散される。
●情報の経路はあくまでネット。
●でも、情報ソースは、出版社にテレビ局といった、旧来の情報産業の取材成果だわ。


●ここからは邪推。
●ネットニュースの流通氾濫で、雑誌の販売部数は圧倒的に減っているはずで、出版社の経営は苦しい。
●昨今の「文春砲」のようなセンセーショナリズム(今回は週刊新潮)は。
●過激なネタの連発で、部数下落を食い止めるための企業努力。
●おそらく、ヘボイYOUTUBEチャンネルの運営も企業努力。
●しかし、これで本当に出版社が追い詰められて、出版文化が滅びたら。
●本当に高級官僚のクビを落とす特ダネは出なくなるだろうね。
●少なくとも、ネットサービスそのものに、こうした情報を取り扱うノウハウはない事が今回わかったから。
●ネットにできることは、情報を流通させることだけだから。
●ネットサービスも、自分たちが情報をオフラインの世界からすくい上げる事が出来ないと理解してるから。
●テレビ局と連携してる。
●YAHOO+日テレの24時間ニュース配信とか、サイバー+テレ朝のABEMATVとか。

●そのうち、ネットサービスはレガシーメディアのスキルにキャッチアップできるだろう、
●という楽観的な見方もする人はいるだろうけど、ボクはそう思わない。
●だって、テレ朝が「報ステ」の時間に会見やるって言い出してからたった2時間後に、
●フジテレビは中継車をテレ朝に横付けして、ライブで地上波にその会見を放送したんだよ。
●世間一般から見ると、実は別に大した事ない、クソどーでもいい話題に対して、
●こんだけリソース割くって、完全採算度外視だよ。
●そんで、こんな夜中のイレギュラーに対応できるリソースを常に待機させてるって事だよ。
●ABEMATVで赤字200億垂れ流してるけど平気って藤田社長がドヤ顔するけど。
●冷静に考えて、全国規模ですぐに稼働できる映像取材網を確保してるテレビ局のコストはもっと膨大だわ。

●ということで。
●夜中の会見をインターネットで見たけど、
●本当にスゴイのは出版やテレビといったレガシーメディアじゃないか、
●と思い知ってしまった次第でした。

●ただ、それだけ、です。以上。


●あ、財務次官をイジメて安倍政権を揺さぶるための、ハニートラップを「サヨク/マスゴミ」朝日系列が仕掛けてる、とかいうアリガチな陰謀発想とかにも興味がないです。その真偽がどうであってもボクには関心がありません。別にどうでもいいです。


KRAFTWERK「COMPUTER WORLD」

●もう眠いから、KRAFTWERK「COMPUTER WORLD」1981年を聴きながら寝よう。